原作にある時代背景とか人間関係、国同士の関係など全く知らなくてもそれなりに楽しめてしまう作品。
良く言えばエンターテイメントに徹しているのだろうが、そこにすべてを傾けているので、テーマとか主義主張などは無く、キャラクターも定番のヒーローと悪役、ヒロインで深みや味わいなども無い。
ま、安定のチャイナクオリティーという事だろう。
もう一人の主役と言ってよい虎がこれもチャイナクオリティのCGで絵が浮きまくっているのが笑えるのだが、今作ではその未熟な動きがなぜか猛獣ではなく猫を思わせて不幸中の幸いとでもいう効果をあげている。
怖さではなく可愛さのほうが表面に出ていて、重低音で「がおぉぉぉー!」と吠えても「あ、大きな猫、可愛いわ~」と思えてしまう。
黒虎との対決もなんかほとんど猫のじゃれ合いで微笑ましい。
アクションはかなり演出に助けられてはいるが頑張っているので見所。
アクションを見せるための無理のあるストーリー展開や、どこから出て来たか分からない黒虎のご都合主義や、猫に見えるCGをツッコミながら、パッと観てパッと忘れるタイプの作品だろう。
余談。
あ~、あの虎、横向きに寝かせてお腹に顔をうずめてもふりてぇ~!!
思う存分「虎吸い」してぇ~!!
仕上げは「肉球吸い」やっぱり香ばしい匂いがするのかな?