窓拭き清掃員の仕事をしている33歳のシングルファーザーが不治の病により余命が短くなる中で息子の養子先を探す話
とても静かで自然な作品
作品のほとんどが様々な里親候補と会うシーンで構成されている
言葉ではなく表情や行動で終始表現しており、父の悲しみと子を想う気持ち、子供が死というものを理解し始め覚悟していく姿が非常に印象的
何気ないシーンでも2人の絆や想いが伝わり、鑑賞後すぐというよりかは後からじわじわ余韻が強まっていった
また、父の窓拭き清掃員という仕事も意味があり、幸せな家庭の姿を窓という隔たりをへてしか見られない父の表情がとても切なかった
細部の表現もとてもいいが、この作品はそういうことよりも全体を見て直接的に感じたことを大事にしたいと思える独特な雰囲気があり、かなり好みだった
ラストに選んだ里親先は映画開始時点で描かれる想いの変化などもわかり、納得できるいい終わり方に思えた