ゆき

きまじめ楽隊のぼんやり戦争のゆきのレビュー・感想・評価

3.7
張り切って。

狙いに狙ったユーモアを持ってして、人間の滑稽さとみっともなさをぼんやりと透かしていくような物語。
真意も目的も知らないけれど、きまじめにこなすことが当たり前。
疑問を抱くのはイレギュラーな存在で、役立たずの存在は他の道を与えてもらえず爪弾きに。
個性の反復は独特なリズムを刻んでいて、時折ゾッとする瞬間もあった。
少しづつ歪んでいくルーティンとラストシーンの哀愁が感情に大きな穴を空けてしまい、気づけばエンドロールが終わってた。

町を守っているという、各々の業務への誇り。
どこの町でもない、いつの時代でもない。知らないだけで、誰かの日常なのかもしれない。
×××
朝9時から夕方5時までは戦争の時間。相手は向こう岸の町。何十年も続いているが、目的は誰も知らない。ある日、一人の兵隊は向こう岸から聴こえてきた音楽に心惹かれ、町の人々にも小さな変化が訪れていた。
ゆき

ゆき