ぶみ

ボルケーノ・パークのぶみのレビュー・感想・評価

ボルケーノ・パーク(2019年製作の映画)
3.5
サイモン・ウェスト監督、ワン・シュエチー、ハンナ・クィンリヴァン共演による中国製作のディザスター・アクション。
世界初となる活火山の上に建つ火山テーマパークで噴火が起こり、逃げ惑う人々を描く。
ディザスターものが好きな私としては、予告編を観た時からから、公開日が待ちきれなかった作品。
原題が『天火』、英題が『Skyfire』であるのに対し、何ともB級感漂う野暮ったい邦題となっており、中国製作映画にありがちなオープニングでの配給や製作会社のクレジットの多さに、一瞬嫌な予感がしたものの、なんのなんの、中身は最近では記憶にないほど寄り道なしのド直球。
明らかにブルーバックだなと思うようなチープなCGが時折見られるが、全体的には音響も含め迫力十分。
噴火のシーンはもとより、ケーブルカーからの脱出、カーアクション、崖からの転落、橋の崩落等々、既視感はあるものの、次から次から矢継ぎ早に展開していく様は、まさにポップコーンムービーであり、初監督作品『コン・エアー』で、ラスベガスに飛行機を不時着させたウェスト監督の面目躍如と言ったところか。
そして最後にある、お世辞にも若くともイケメンとも言えないシュエチー演じる主人公がバイクを操るシーンでは、『ミッション・インポッシブル』のイーサン・ハントかのように見えてきたほど。
また、風変わりなエンドロールも中々新鮮。
最近、『フライト・キャプテン』や『薬の神じゃない!』といった中国製作の作品をユナイテッドシネマ系列では上映することが多いが、いずれもハズレなし。
多かれ少なかれ捻りのある映画が多い中、良い意味でディザスターものはこれでいいんだ、と言わんばかりの潔さに好感が持てるとともに、映画館の大スクリーンでこそ観る価値のある一作。

自然に愛はない。
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