BaronPotato

ヒューマン・ボイスのBaronPotatoのレビュー・感想・評価

ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)
3.8
工具でアルファベットを表したオープニングの映像が面白くて、いきなり心を掴まれた。
衣装や部屋のインテリアもカラフルなのにゴテゴテし過ぎていなくてお洒落。まさにポスターと同じ色使い。部屋の細かい調度品も気になり、瞬きすらしたくないほど視覚的に気に入った。

作品そのものは、ほぼ一人劇。最初と最後以外は主人公の他人との直接的な絡みは一切無く、ひたすら電話の相手である自分を捨てた男と話しているだけ。
そして、部屋の中はしっかり作り込まれているけど、それがセットだとハッキリ分かる映し方をしているので、なんだか舞台劇のよう。そのせいでそう見えたのか、実際にそうなのかは分からないが、一人で話し続ける様も舞台演技のようだった。オペラ作品を基に作られているから、敢えての舞台っぽさだろうか。

少し気になったのは、ずっと話し続けているのに、たまに画面が切り替わって、さっきとは別の場所に座っていたりすること。
舞台っぽく見えただけに、明らかな画面の切り替えが不自然に感じてしなったのかも。
衣装やインテリアも、演技も、話の内容も、スッキリする終わり方も好きだったので、この画面の切り替えさえ無ければ完璧だった!!
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