ko1

ドライブ・マイ・カーのko1のレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.9
フォロワーさんの1人が、ko1さんこれぶった斬ってよと。そもそも斬ること前提なんだwwwでは遠慮なく。

過去一長いレビューです。ネタバレ無いのでこれから観る人も大丈夫。

村上春樹の本は全て持ってます。ハルキストですか?と聞かれたら違いますと答えます。断トツ海辺のカフカが好きです。他と比べて抜きん出てる。1Q84、ねじまき鳥クロニクル、羊をめぐる冒険、ダンス・ダンス・ダンスなんかも好きです。本は初日に初版を買います。それってハルキストでしょって、違います。その時必ず、村上龍の方が好きですと答えてます。
村上龍はというかフィクションの最高峰、コインロッカーベイビーズ。今まで見た本の中で最強の部類。今読むと言い回しとか言葉使いとか古いけど、それでもあれに敵うフィクションに出会ったことがない。他には、5分後の世界とか共生虫がヤバい。

話逸れた。

村上春樹の本は、有り得ない設定にも関わらず村上春樹の言葉で展開されると、さも目の前で実際起きているような情景が目に浮かぶところが好きです。イワシが空から降ってきても、羊が目の前に現れて人間に話しかけても、数千キロ離れた場所にいる人の夢の中に入っていき生々しいsexした夢を見たら、実際に相手が妊娠したりとか。いわゆるメタファーの世界。隠喩です。その隠喩を映像化した時に表わすことが出来るのか??そこがポイントかなぁと。その点で言うと、原作ドライブ・マイ・カーにメタファーは登場しないので、映像化するには適してるとかなと。
ただ、短編で50ページ程の作品を肉付けして、3時間の映像にする必要はあったのか?しかも、車の色も黄色から赤に変えて。シェラザードと木野は別の話。

正直長いと思った。頭使う映画で3時間集中しろって結構酷です。映画館で観ていたらまた違った感想なのかもしれないけど。
ネタバレなるから書かないけど、2年後の前までは村上春樹風の物語に近づけていたかなと思う。sex含めて。ただ原作のドライブ・マイ・カーはそれ以降の話。そこが村上春樹らしさが忠実に表せて無かったと素直に思った。孤独な2人の再生の話。原作はそこまで再生の話では無いからなぁ。役者は凄い上手。特に三浦透子さん、初めて知った。あの年齢でどんだけ修羅場潜ってきたんだって演技するよね。安藤サクラの更にアンダーグラウンドな感じ。所々目を使った対話だったり良いんだけど、どうしても原作村上春樹の冠があると、愛故に厳しくなるかなぁ。
じゃあお前ハルキストでしょ。いや違います。そもそもハルキストの定義知らんし。

また観たいかと聞かれると1回でお腹いっぱい。それでは4.0は超えないかな。

以上フォロワーさんごめん、こんな中途半端な感じになって。
ko1

ko1