中島貞夫監督の時代の変わり目に咲いた徒花的なごった煮カオス映画。
実際にあった山口組組長襲撃事件をそのまま映画に出来ず時代を大正から昭和への時代にシフトして映画化。
会社からの要請と自分の作りたい映画を全部ブッ込んで整理せず映画化している様に見えて正直洗練からは程遠い映画ですがカオス感は結構好き。
東映実録路線ブームは終焉しており空手映画ブームのエッセンスも加えろと会社に言われたのかと思うほどに唐突なジョニー大倉無双を見ることができます。
さらに全共闘世代の敗北や社会の変化についていけない若者たちを描くのに大正デモクラシー時代の社会主義運動家の失敗を重ねているが実録ヤクザ物、空手アクションや社会の底辺に生きる者たちのドラマとやりたいことがありすぎて映画自体が空中分解寸前になっている。
役者陣はオールスターで見所はあるが1番ギラギラしていた時と比べると大分おとなしい。