【そういえば見てたシリーズ】
劇場鑑賞+TV放映で鑑賞
音楽と色彩が良い。これは流し見だと良さが伝わりにくいだろうな〜。静かな環境で見るからこそ、抑圧から解放されてきた瞬間の震える声や息遣いが伝わってきたのだと思う。
内気な主人公が、ネット世界で人気者になるのは昔からありそうな設定だけど、ただそれが現実に起こりうる時代になったからこそ、顔バレ問題の深刻さがよく理解できる。
存在を認めてほしい、でも素顔を見せてがっかりされたくない
強い承認欲求と反撥して、否定されることへ回避本能が働いてしまうんだよね。
少し前に、コロナ禍でマスクで学校生活を送り、もはやマスクを外すことに恐怖を覚える若者のドキュメンタリーを見た時は戦慄したなぁ。
身動きできなくなるくらいなら、他人の価値観を受け入れられるよう心を育てないと、脱皮はできないよね。
周りの目や評価を怖がるのは、それでしか価値を決められないからだと思う。
ベルは、周りの価値基準に振り回されず、リュウの本質に向き合おうとしたから、がんじがらめで動けなかった自分から脱皮できた、そう思う。
大人は何やってんの?とか。現実的に何が解決した?この後は?とか、気になるところは正直多々あるのだけど。
それでも、一人の女の子の成長物語として、心震えるものがあった。
最後の取ってつけたような「大好きだよ」っていう言葉は蛇足かなーとは思うな〜、おねえさん恥ずかしくなっちゃう。
って思ったけど、これ作ってるのは私よりも年上のおじさんたちなんだよね。