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明日への地図を探してのusagipanのネタバレレビュー・内容・結末

明日への地図を探して(2020年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

同じ日を繰り返して、その日起こることが全て分かる神様になった気分。全部が自分の思い通りに進むのってどんな気分なんだろう!最初は他の人の動きにタイミングを合わせることに夢中になったり、こんな動きしようかなって楽しんだりできるだろうけど、永遠に続いたら、、、周りの人を生き物として捉えられるだろうか。ロボットのように感じてしまいそうだなと少しゾッとしました。
マークとマーガレットが出会って2人が日常の小さな奇跡を探す場面は可愛くて楽しそうで、青春だなぁと心をくすぐられながら観ました。ありふれたことを奇跡と感じることがどれだけ素敵なことか。
それにしても、マーガレットのあの若さで母親と別れなければならない覚悟を持つってかなり難しい。明日が来なければ良い。そう思っても毎日辛そうな姿を見なければいけない。時間があっても母を救うことはできない。そんな八方塞がりの状態から抜け出す勇気もなかった彼女が一歩踏み出せたのはマークの存在があったからで。
流れて行く時間は奇跡であり、最後には失われるものだけれど、それでも価値がある。
マーガレットの母の言葉は生き方に対してのすごく深い言葉で毎日を惰性で生きている私にとってすごく心に響きました。

いつも周りにあるけど、みる向きが正しくないだけ。奇跡って本当はそんなものなんだろうな。心の持ち方、見方次第で周りには奇跡が溢れている。
外に出たら、音や視界を遮断せずに、小さな奇跡を見つけたい。そんな心が明るくなる映画でした。
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