ロザムンド・パイクが、またもや強烈な個性を発する。
頭が切れて強欲でしたたか。
凛とした美しさをみせる。
そして、彼女の辞書に“負け”はない。
なんとも恐ろしいストーリー。
こんなんじゃ〜うかうか年も取れない。
法定後見人のマーラ。
実は判断の鈍った高齢者の後見人になり、財産を売り払い私物化してしまう。
裁判官を丸め込め、医師や介護施設とも共謀して、資産家の高齢者を次々と獲物にしていく。
ところが、ダイアンウィースト演じる身元の無いはずの資産家を、強引に施設に入所させてしまってから、風向きが変わってくる。
本人の意思とは無関係に、裁判所命令と言うだけで施設に入れられてしまう恐ろしい世界。
こんなことが、本当にまかり通ってしまうのだろうか?
高齢者の保護を名目に、金儲けをする世界に、さすが金が全てのアメリカらしい。
マーラの計画は見事に砕かれるも、怯むどころか、打って出る姿が憎々しくも清々しくもある。
はっきり言って、どの人物にも共感できない珍しい映画。
カネ、カネ、カネの映画の終止符はやっぱりそうなるよね。
冒頭のシーンが活きてくるラストシーン。