オンライン試写にて
『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督最新作。
ある日祖母が亡くなり、家族は祖母の家に滞在して整理を始める。そんな中、孫娘にあたる主人公のネリーは森の中である女の子と出会う。
それはお母さんの子供の頃の姿だった…
監督らしい静謐な映画だが、リアルなのにファンタジックで不思議な空気をまとった作品となっている。
ネリーがとても可愛らしく優しい女の子で、マリオンとだんだん仲良くなって遊んでいく様はとても微笑ましい。
少しずつこの子はお母さんなんだ、と気づき始めて、現実と過去が少しずつ融合していくのだがそこに不自然さはなく、そこに在るものとして描かれている。
祖母の死にショックを受ける母を受け止めて癒すかのようなネリーの振る舞いには、なんとも器の大きさを感じさせる。
可愛らしくも死を受け止める様を描いたファンタジックな作品である。
以下、アフタートーク情報
舞台になる森は、シアマ監督が実際に子供の頃遊んだ森。原風景。
森は実践的な場所。冒険する場所。
監督の母と祖母を投影している。
衣装がクレジットされてるのは祖母の実際の服を借りたり、思い出の服をセレクトしている
2人は実際の姉妹。
シアマ監督と別れちゃったのね