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歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡のspielzeugのレビュー・感想・評価

3.0
自分がヘルツォーク作品に期待していた「まがまがしさ」「過剰さ」「異端さ」はなく、真面目で堅実なトーンのドキュメンタリーになっていたのは、やや拍子抜けであった。

BBCが自国の紀行作家のドキュメンタリーをつくりました、という感じ。

そして、「世界は徒歩で歩く者に、その姿を見せる」というヘルツォークの警句が引用されているものの、歩くことの哲学が今回の映像からは浮かび上がってこず、全体として親友の弔いが前景化しすぎているように感じた。

ただ『パタゴニア』『ソングライン』の作品を多層的にレビューする構成になっており、チャトウィン像の更新はかろうじてはたせているのかな、という印象。
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