MasaichiYaguchi

ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.0
東映アニメーションとサウジアラビアのアニメ制作会社マンガプロダクションが共同で手掛けた長編劇場アニメは、旧約聖書のエピソードを幾つか織り込みながらメッカに理不尽に侵略するアブラハの軍隊に抗う人々の死闘をダイナミックに描く。
本作では「奇跡」がキーワードになっていて、神に帰依し、正しい行いをすれば、悪逆無道に打ち勝つことが出切るという宗教色の濃い、学校の道徳のテキストに使われるような内容が展開されるので、それが鼻につく人には駄目だと思う。
主人公の青年アウスは。過酷な子供時代、生きる為に犯罪に手を貸していたが、盗みに入った陶工ジュバイルの家で救われ、そこから運命が変わっていく。
そこで家族の一員となった彼は、襲い来るアブラハの軍勢から家族を守る為、過去の罪を贖う為に戦うことを決意する。
しかし、圧倒的な戦力を持つアブラハの軍勢に対し、メッカの民による義勇軍は善戦するものの段々追い詰められていく。
果たして彼らは、傲慢で非情なアブラハの軍門に下ってしまうのか?
一応、本作は史実を基に描かれているとのことで、どこまでが真相で、どこからがフィクションなのか分からないが、バトルアクションをメインに「信じるものは救われる」ということを描きたかったのだと思う。