朧気sumire

告白の朧気sumireのレビュー・感想・評価

告白(2020年製作の映画)
3.6
今年2月に本国公開されてる時から見たくて楽しみにしてたやつ! 
身代金として国民達からの寄付金を要求するという全国民対象の良心テストを擁する誘拐事件の発生から、児童虐待問題と虐待サバイバーの存在を描いたサスペンスもの。

あらすじからもっとスリリングなサスペンスものを想像してたけど、始終しっとりした雰囲気だったんで少し意外だった。
社会福祉士のオスン、新米女警官のキム二人の「良くも悪くも見て見ぬフリができず、相手に拒絶されても助けの手を差し伸べる・徹底的に干渉していく姿勢」がこの映画の全てだったと思う。

ただ社会風刺としてはどこか惜しい感が否めず…。うまく言語化できないけれども、過去仕事で虐待の現実に接していた身として問題の核心を突ききれていないと感じた。

だけれど社会福祉士のオスンのセリフは印象に残る事が多くてこの映画一番の見所だったかも。

「公園で遊ぶ子供達を見て現実を知らない馬鹿だと思ってたけど、今見ると幸せね」
「本当は私も自力で乗り越えたかった」
「私はボラが世界一幸せでいてほしい」
「ボラのような子供達は私にとって希望なんです。壊れた大人なんて自分だけでいい」
このあたりのセリフは前後のシーンも加わって特に胸を締めつけるものがあって良かった。
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