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ノーカントリーのYOKのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.0
【再鑑賞】
こんなに有名なのに観たことないなんて!って前に見たけど内容を全て忘れたので2021年年の瀬に再鑑賞。

殺し屋のシガー役を務めるハビエル・バルデムが前の職場の先輩にそっくりでその印象しか無かったんだけど、トミリー・ジョーンズだのウディ・ハレルソンだのと豪華出演陣だった。
トミリー・ジョーンズのバディ君がウィッチャーの吟遊詩人くんに似ていて可愛い。

最初のうちは登場人物多そうだな、難しいかな、と思っていたけど、あっという間に点と点が線で繋がるので難しくない。簡単に言うと「偶然大金を手に入れた男と、その男を追う殺し屋と、その二人を追う保安官の映画」

静と動がしっかりしていて、割とずっと静かで神経張りつめるシーンが多い中、ドカンドカンと銃を打つ音が爆音で鼓膜を劈くの、すごくメリハリが効いてる。セリフも少なめなのがこれまた緊張感出るんだよなぁ。

殺し屋の島田さん(パイセンの仮名)の武器が他では見た事ない独自性のある武器で、決して格好よくはないんだけど威力も見た目のインパクトもバツグンなのがすごい。

主要な人物が死ぬシーンをあえて見せなかったり、誰一人してなんだか上手くいかず映像にも映らない第三者が棚からぼたもちしてみたり、保安官らも仕事してんだかしてないんだか分からない仕事っぷりで、不完全燃焼に感じてしまうところもありつつも、ゾクゾクする怖さがしっかり伝わってくるの、凄いなあって。

飄々として見える保安官以外みんな死んじゃうんじゃないの?なんて思わせる追いかけっこに、唐突に現れるウディ・ハレルソンに、となんかもうみんなでお金分けっ子して追われんもんかね…なんて思ったりもした。

数多の映画があるおかげで今ハビエル・バルデム演じる暗殺者を見ても今ひとつ怖いとはならないかもしれないけど、当時はなかなかの恐怖だったんじゃなかろうか。

内容すっかり忘れて見たおかけで1から10までガッツリ楽しんで観れて良かった。感動も何も無いんだけど(失礼)、観終えたあとの満足感高めだった。すごいや。
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