映画としての評価は、良いとか悪いとかじゃなくて…ヤバい、としか言えないんだけど…私のために制作してくれたんですか!!と思うほど、ただただハリウッドの明暗、今昔、嘘と真実を詰め込んだ多幸感(?)溢れる1本。
私の大好きな映画『ロジャーラビット』をリアルタイムで観た人たちは、きっとこんな感情だったのかなぁ…と、ニヤニヤ。
『ロジャーラビット』で描かれた、ハリウッド全体はもちろん、夢と魔法のディズニーも、それが本物ではなく、キャラクターたちは皆役者という設定をそのまま引き継ぎ、いち役者としての苦悩を(子供には見せられないほど)ブラックに描く本作は、もう堪らん!すき!
ファンサービスと言ってしまえばそれまでだけど…サービスの度を超えた、スタジオの枠ガン無視でキャラクターたちが混ざり合う映像には、版権どうなってるの……と途中からはしても仕方がない心配をするほど。
キャラクターのクロスオーバー的映画はたくさんあるけど…やっぱり天下のディズニーが持つ力は大きいのか、これまでのトップは先にも書いた『ロジャーラビット』、そして現在はこの『レスキューレンジャー』だろう。
ストーリー展開は至ってシンプル。
それこそ観客の取捨選択をする攻めた1本だろうが…それがディズニー+に入会している意味というものだ。
しかし、1点気になるのはキャラクターの成長過程。
キャラクターは歳を取らない、(原則)死なないというのはもちろんのこと、アニメーターがそう描いたから生まれたという『ロジャーラビット』の設定を引き継ぐなら、本作だけでは完結できない重要設定が存在する。
彼は果たして本当に彼なのだろうか。
本物の彼とは別に、アニメーターが新しく'あの'キャラクターを創作したのではないだろうか。
『ロジャーラビット』から続くハリウッド、ないしはディズニーの闇部分、ぜひ『レスキューレンジャー』で終わりにせず…次なるディズニースターを使って、そのへんを描いて欲しい。。。
ファンはいつ何時も考察し、想像し、期待しているぞ。