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American Skin(原題)
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『American Skin(原題)』に投稿された感想・評価

GreenT

GreenTの感想・評価

3.0
ズバリBLMの映画です。

フィルム・スクールの黒人学生が、14歳の息子を白人警官に射殺された黒人男性に「ドキュメンタリーを撮らせてください」と頼みに行き、この息子を射殺した警官が裁判さえされずに職場復帰してしまい、暴動が起こるところに遭遇する。

モキュメンタリーというか、最初これ本当にドキュメンタリーなのか、判断がつかない体で始まります。

暴動を鎮圧できない警察は、殺された男の子のお母さんに「暴力をやめてください」と声明を出してくれと頼みに来る。お母さんは、息子を殺した相手が裁判さえされないのに、TVで「暴力では物事は解決しない」などと言わされる。

この辺までは「ああ~、こういう感じなんだな」とドキュメンタリー風で進んでいくのですが、この、お母さんがTVで「暴力を止めよう」なんて言わされてしまうことで、お父さんがブチ切れてしまう。

お父さんは学生のフィルム・クルーを巻き込んで、警察に乗り込んでいき、息子を撃った警官を含めた警察のオフィスにいた人をみんな人質にして立て籠もる。

で、警官たち、オフィスでメイル係とかやってるフツーの女の人、牢屋に入っていたメキシカンなどの犯罪者などをまぜこぜにして「陪審員」を選び、息子を撃った警官の裁判をする。

つまり、現実には裁判さえ行われなかったから、裁判をしたい、そして、陪審員も白人に偏向せず、いろんな人を公平に選びたい、「もし、公平に裁判が行われていたら、こうなっただろう」みたいなことがしたいのかなと思いました。

メキシカンの犯罪者を陪審員にするってアイデアは面白いなと思った。警官の暴力を知っているのはこの人達だろうなあと。あと、警官をしている女性が「女性差別と黒人差別は似ている」と言ったり、警官側をかばう主張をしている警官がメキシカンで、犯罪者のメキシカンに「お前らのせいで俺たちは白人の何倍も努力しないと認められない」などと言うところも興味深い。

黒人の男の子を殺した警官も、環境のいい地域で窃盗や家宅侵入があると警察はすごいなじられる。未然に防ぐには、怪しそうな人や車を職務質問するしかない、でも、職務質問って意外と危険で、犯罪者だったとするとこっちが撃ち殺される、などと供述する。

私も、警官の暴力は存在するとは思うけど、警官だって怖いんだって気持ちもわかるので「そうだよなあ」とか、それぞれの人たちが言うことにもっともだ、と思いながら聴いてました。これって、『12人の怒れる男』のBLMバージョンって感じ?

この映画すごい賛否両論で、ジョージ・フロイド問題が出る前に制作された映画なので「あの時点でこれを語ったのはすごい」「真実を描いている」って言う人も多いんだけど、「自己憐憫」と批判する人も多い。監督・脚本・主演のネイト・パーカーを『ディザスター・アーティスト』でも取り上げられていたトミー・ウィゾーと比較している人もいて「そんなにひどくないでしょ!」と思ったんだけど、人種問題とか扱うと嫌悪感もひどいなあって思った。

またこのネイト・パーカーがレイプ容疑とかゲイ差別とかいろいろ言われている人なので、「そんなヤツがなにを言う」的な批判も多い。

私はこれ、スパイク・リー監督映画だと思ってたんだけど、オープニングロールでSpike Lee Production とかなんとか、スパイク・リーの名前が出ていたけど、iMDb やウィキを見ても全然クレジットがないという、なんか不思議な・・・。何らかの形で制作にかかわっているのかもしれないけど、名前あんまり出したくないのかな?

いずれにしろ、私の感想としては、黒人が白人警官に車停められて、射殺されて、そのあとどうなっていくかというのを学生フィルムという立ち位置にしてドキュメンタリー形式で語るって手法は面白いと思った。今ではこうなんだと知っていることなんだけど、目線が違うというか、あまり既視感はなく、「なるほど」と改めて納得させられたと言うか。

裁判を行うというシーンも、普段声が聞かれない人達の意見を敢えて出していて、興味深いなと思った。なんだけど、どーも「脚本家が思う、いろんな人の声」って感じがしなくもない。つまりネイト・パーカーが黒人男性だから、「黒人男性が書いたメキシカンの意見、女性の意見、等々」って感じ?

スパイク・リーの映画にも私はこういう印象を持つことが多くて、逆人種差別まで言うとキツイけど、あくまで自分のイメージの中でしか語られていないような、どっか納得行かないというか、引いちゃうところが少なからずある。なので、スパイク・リーが名前貸してる(?)ってのもなんかわかるなあ~と。

男の子を射殺した白人警官が「こっちだって怖いんだ、こっちだって息子がいるんだ!」みたいに反応するところも、言ってることは尤もだし、わかるんだけど、「実際こんな反応するのかなあ」とちょっと思った。まあ、想像もつかないのでこれはこれでありなんだろうなあと。

ラストはネタバレしませんが、やはりシステミック・レイシズムだ、という結論だと私は解釈しました。白人警官と、被害者の父親の黒人男性、犯罪者、メイル係の女性など、個人個人は機会があればお互いを知り合って、許すこともわかり合うことも可能なんだけど、社会のシステムが、格差や差別を容認しているんだなあと。これはもう、人間の社会ってこうして機能していくものだと受け入れるしかないのか、それとも向上していくものなのか、疑問に思う。
サンタバーバラ国際映画祭にて。

スパイク・リー製作、ネイト・パーカー監督主演。

ヘイトクライムを扱うドラマで見ていてどんよりすること間違いなしなんだけど、意外なストーリーはエンタメ映画のようで面白かった、というか見ごたえあった。
白人警官に息子を殺されたリンカーン、彼のドキュメンタリーをつくりたいと取材に来た少年とともに警察に乗り込む…

白人警官による黒人への暴力は最近もニュースになったばかり。
この映画はたぶんフィクションだと思うけど、実話インスパイア系だろうなあ。

息子を失った父の怒り、差別偏見ヘイトに対する怒りが思わぬ事態を呼び起こす。復讐劇のように見えて少し違う。

裁判と称した警官と黒人グループの緊迫した一触即発の議論シーンはスリリングだし、双方の言い分にも一理あるなと思ってしまう。善し悪しではなく彼らなりに判断して行動してるのだけど、それが間違ったベクトルに向いた同士で、話はずっと平行線だよね…と思った矢先。

一度持ち上げてズドーンと突き落とす終盤がもう。なんという終わり方するんだ…

この種の問題は個別に解決できないどころか、表面上は一旦終わったように見えても根がかなり深く、また新たに起こるだろうということを改めて感じさせる。

いやー面白かったけどダメージ受けるわこれ。