もこちゃんです

野良人間 獣に育てられた子どもたちのもこちゃんですのレビュー・感想・評価

3.3
ん-ーまぁそこまで酷評するほどの物でもないかなぁとは思うけど、これってホラーなのかな…
怖いものを期待したとしたら確かにがっかりするでしょうね。
人の罪深さというものを様々映していたのでそういうところは怖かったけど。

この映画では、子供たちの命を救おうとする男性の、懸命な日々が流れます。男性は、ほかの人間たちから気味悪がられ、嫌がらせを受け、どんどんと心を閉ざし追い詰められ、ついには子供たちを手にかけてしまいます。
思い通りにならないとせっかんを与えるという教育の仕方は、主人公が母親から受けた物その物だったのでしょうか。
何にせよ、もっとたくさんの人々の支援なしでは、彼一人には荷が重い試練だったと思います。大変かわいそうなお話でした。

実は野生児については興味があって、以前、世界中の野生児についてネットで調べていた事がありました。
どこの野生児たちも現代社会に馴染むようにリハビリや教育を受けるのですが、残念ながら早く亡くなってしまった子もいれば、結婚して子供を残し、本を書いた方もいらっしゃいます。

動物の世界にも人間の世界にも、育児を放棄する状況はありますが、野生児の事を調べると様々な動物が人間を育てています。
子供が山に置き去りにされたり、監禁されたりすることが本当に悲しいですが、半面、私は動物たちの、赤ん坊や小さな子供を助けようとする行為そのものに感動します。
悲しみの連鎖を断ち切るのは難しいですが、一期一会を大事に、偏見を持たず人とのつながりを大切にしたいと考えました。
様々な視点から考えされせれる映画ですので、そういった事で賞を取ったのだと思います。