外国人監督が描く「小野田」。
終戦後も、戦争が終わったことを信じずに、
ジャングルで戦い続けた男の物語。
30年という気が遠くなるほどの時間。
「決して玉砕は許されない。
必ず迎えに行くから、それまで持ち堪えろ」という命令に従い続けた人。
もう、こんな人は日本から出てこないだろう。
出てこなくていいのだ。
戦争は、もうたくさんだ。
小野田さんは、帰国後の日本に馴染めなかった。
兄のいたブラジルに渡り、農場を大きくした。
豊かになったはずの日本で起き始めた子どもたちの凶悪犯罪を憂い、自然から学ぶ塾を立ち上げたのだという。
確かに、彼は日本のラストサムライだったのかもしれない。
著書を読んでみたくなった。