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死霊のはらわた ライジングのKYONのレビュー・感想・評価

3.8
超お久しぶりのEvil Deadシリーズから新作が登場。メインとなる舞台は湖辺のキャビンから打って変わってLAの築年数すごめな古い集合マンション。
(近年のホラースリラージャンルのソフトリブートは舞台を一新してますが、めちゃくちゃ英断だと思います。)

時系列の作りも今どきっぽく、タブーの可視化を執拗なまでにやってる感じがまた今どきっぽいなと思いました。刺激に一点集中するモダンな作りから、今の市場をすごく意識してるように感じます。物怖じせず恐ろしいものを作るのって大切。(どんな価値観)

そもそもLAの街中でネクロノミコンからあの死霊がどうやって召喚されるのか、個人的にたのしみにしてましたが少しパワープレー寄りだったかなと思います。ここもう少し作り込んでたら文句なしでした。

だがしかし、そこはEvil Deadらしさというか、重きを置いてるのはやはり残酷を極める描写の連続でしたね。笑 しかも今回ネクロノミコンの忠実度がハンパなく高くて、伏線回収というかネクロノミコン回収(?)が凄すぎる。

実は映像化された作品でこういうガチ死霊秘術の魔導書が登場するのはレアケースで、Evil Deadがその代表格。本でもマーベルゾンビくらい(Evil Deadのヒーローが登場しちゃうので、実は関連あり。もちろん今作にも..)ですから、ありそうでない、というかオリジナリティではピカイチなんですよね。それを自覚してなのか、とことん我が道を突き進んだシリーズファンに向けた新作だったと思います。他作品へのオマージュや、自作品オマージュも詰まってましたね。

今回はシングルマザーも一つポイントでしたが、お腹に子を宿した時からもう母の強さを手にしているんだと納得させられました。(どんな切り取り方)

ネクロノミコンも作中では三部あるうちの一つという設定だったと思うので、続編期待しております🌟
(※なお耐性のない人には全くと言っていいほどおすすめできません)

(プレミアのスクリーニングではなんとネクロノミコンをみんなでシャドーイングしてガチ死霊召喚してたw)
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