大好きです。
ストーリー的なこともそうなんですけど、撮影も編集もすごくスタイリッシュなのにでしゃばらない。登場人物への寄り添い方も、肩入れせず、突き放さず、絶妙な距離感だったと思います。
メインの役者さんたちは、美男美女ではないのだけれど、衣装やヘアメイクの効果もあいまって、生きてる人間の尊厳のようなものをまとってるんですよね。だから、ちょっとした仕草や表情から、それぞれの生き様が伝わってきます。
あとは、音響がすごいです。音楽とか効果音的なところにもこだわりは感じるんですが、いわゆるガヤ音というやつの付け方がびっくりするほど立体的。普段こんなこと感じないんですけど…それこそ映画館じゃないとわからないんじゃないかなと。
とにかく監督の繊細な目配りとスタッフキャストの総合力を感じる映画でした。個人的には、ヘレンとニトラムのくだりの多幸感がハンパなくて、もっとふたりのシーンを見ていたかったです。ヘレ〜ン(T-T)