凜太郎

コンパートメントNo.6の凜太郎のレビュー・感想・評価

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
3.0
大人な恋愛ロードムービー… といっていいのかわからないですけれど、そんな雰囲気の映画だと思いました。
一つの関係を諦め、かといって新たな愛が芽生えるわけではないので… なんとも言い表し難いです笑

寝台列車の客室の同乗者のリョーハは第一印象マイナス100点の男。酒飲んでるわ、室内でタバコ吸うわ、セクハラ発言をするわで、まあなんというか「相部屋ハズレのヤツ感」が半端ないです笑。「粗野だけど粋でカッコイイ!❤️」というハードボイルド系の男子ではなく本当に「ただ粗野な男」… たまに海外旅行で相部屋に泊まるのですが、もし相部屋だったらマジでリョーハはアウト。でもリョーハのような「フツーは好意を抱かないであろう男」を相手にして物語を作っているのは面白いと感じました。そんなリョーハ役の人はそういった雰囲気がすごく自然に出ているのでとてもGOODでした👍

そもそも古代の絵画を見に列車旅の乗り出した主人公のラウラですが、恋人は電話しても電話口の向こうで他の人と会話していて、なんだかつれない感じです。恋人きっかけで考古学に興味持ったっぽいのに… そういうわけで旅自体は本当の意味での目的を途中で失ってしまいます。ある意味、普段背伸びして知的な会話に入ろうとしているラウラにとっては、飾り気のないリョーハは心許せる相手だったのかもしれませんね。
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