健一

フラッグ・デイ 父を想う日の健一のレビュー・感想・評価

2.0
ショーン・ペンの監督作を鑑賞するのはかなり久しぶり。
「イン・トゥ・ザ・ワイルド」以来なんと14年ぶり!
前作「ラスト・フェイス」はまさかの劇場未公開だったので 今だに観てない。😅

今回は 娘 を主役にして自身も出演して挑んだ作品。
丸くなったなぁ。ショーン・ペンも。
なんか 彼らしくない。
今年の3月に『アカデミー賞授賞式でウクライナのゼレンスキー大統領に発言の場を設けなければ 過去に受賞したオスカーを溶かす』なんて過激な発言をしていたが、
結局、あの件。どうなったの? 

大好きな 父 は全米を震撼させた贋札事件を犯した犯罪者だった・・・
すべては『偽りの愛』だったのか?
胸をしめつけられる衝撃の 実話。 😵

若かれし頃・・・
・マドンナと結婚しパパラッチに追われる日々でよくカメラマン達と喧嘩していた。
・アジアとアジア人が実は大っ嫌いらしく初めて日本に来日した際、公式記者会見の場だというのに終始タバコを吸いながら取材を受けていた。
・カンヌ映画祭でサモ・ハン・キンポーに喧嘩をふっかけた。
・飲酒運転と暴行の罪で実刑判決を受けたこともありディランの母で女優のロビン・ライトとも離婚している。

超暴れん坊でろくでなしだったショーン・ペン。
本作は彼の『贖罪』であり『懺悔』のような作品に感じた。

娘の事は心から愛している。
でも どうにもならない生活。
嘘が嘘を重ね 首が回らなくなる。
娘も父を心から愛している。
しかし父がどんな人間だか幼い頃にはわかる余地もない。
自らも成長し社会を知ることで父の人間性が分かってくる。

つらくて悲しいのはわかるけど、こんなろくでなしなオヤジどこにでもいるし こんな家族 世界中にどこにでもいる。
あなた達だけがツライ訳じゃない。
『贋札事件』を起こして逮捕されるが、父親が犯した罪の部分をほとんど描いていないので『犯人』というよりただの『ろくでなし』としか描いていないので『映画的』に興奮する部分が何も無い。

ただ観ていてシンドイだけ。
劇的な展開が何も無く終わってしまった印象。
しっとりとしたアート系の作品と言ってしまえば それまでだが、師走の忙しい時期にこうゆう作品を見ると気分が落ち込む。😞

ショーン・ペンが自身の監督作に自ら出演したのは恐らく初めてではないだろうか。
過去の自分の行いを後悔している歳になったのかな。
でも観客を無視して自分の『行いを』映画として残すのは自分の勝手。
今回は完全にペンのマスターベーション的な作品でした。
次回作に期待!



2022年12月23日 公開初日 9:00〜
池袋HUMAXシネマズscreen 6
💺119席
客入り 私を含め7人。 😰

ちなみに
ショーン・ペンの息子で本作の主役ディランのお兄ちゃんの名前は
ホッパー・ジャック・ペン!
デニス・ホッパーの『ホッパー』と
ジャック・ニコルソンの『ジャック』から頂戴したそうで。😅
恐らく本作で成長した弟役で出演していたと思います。
健一

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