ギズモX

ブルース・リー/死亡遊戯のギズモXのレビュー・感想・評価

ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)
5.0
32歳という若さでこの世を去った永遠のアクションスター、ブルースリーの遺作。

スポーツ界や芸能界を牛耳っている国際マフィアの誘いを断り続け、ついには組織から銃撃された売れっ子俳優ブルースリーが、自らの死を偽装してマフィア共をボコボコにする話。

元々は『燃えよドラゴン』の前に企画された作品であり、五重塔での闘いのシーンだけを撮影して一時中断したものの、『燃えよドラゴン』公開直前にブルースが他界する事態となり、映画は未完となってしまう。
しかし、このまま終わらせてなるものかと彼の意思を継ぐべく、過去作から映像を流用したり、ブルースリーにあまり似ていない代役に変装をさせて誤魔化すという強硬手段で作り上げた。

ブルースリー本人の葬式の映像が劇中に導入されていたり、主人公もブルースリーをモデルにしてたりと、メタい要素がてんこ盛りであり、いろんな意味でブルースリーの集大成となっている。
彼の生前の活躍シーンを繋ぎ合わせて一つの物語にする構成がとても面白く、五重塔でのバトルが本当に素晴らしい。

この映画には、若くしてこの世を去ったスーパーヒーローの遺産と精神が確かに宿っている。
彼が生きていたらどんな作品に仕上がったんだろう。
大好きな映画だ。
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