えそじま

悦楽のえそじまのレビュー・感想・評価

悦楽(1965年製作の映画)
3.4
惚れた女(片想い)の為に殺人を犯した童貞サラリーマンが、その弱味で公金横領事件に巻き込まれ動揺するも束の間、横領金三千万円を持って逃亡。「何に使う?女だ」とひとり迫真の即決。


初恋に妄執した愚かな男の売春無軌道始末記が、松竹ヌーヴェルヴァーグの代表こと大島渚によって映像化された前衛作品。
「不幸の悦楽に浸る人間にとって最大の苦しみは幸福である」など、荒唐無稽なストーリーのなかで非常に哲学的な題材が見え隠れするも、いかんせん画のセンスが個人的に合わない。


しかし天使のように純粋であるがゆえに、アラサーの童貞男にとってはある意味ファムファタールとも言える加賀まりこの独特なおそろしさは固唾を呑ませるものがあった。
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