Fumie

モガディシュ 脱出までの14日間のFumieのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

かなりの骨太映画だった。国って一体なんなんだろうと思うね、それによりそこの人間たちの生き方まで変わるんだから。
南北がテーマのものを見ると「どうして同じ民族同士で敵対しなくてはならないんだろう」って思い辛くなるんだけど、世界を見渡せばロシアとウクライナもそうだし、人としてお互い尊重し合いながら生きていくことを国という「力」がそうさせない世界なんだなと思うばかり。
ソマリア内戦も凄惨だったと聞くけど映像としてもかなり辛く。解決方法に暴力を利用してしまうのは教育環境不足だったりもあるだろうけどそれだけじゃないよね、充分な教育を受けたと思われる人でも戦争をしたいような政治家がたくさんいる。日本でも。

南北の対比や、北朝鮮の子どもとソマリアの子どもの対比も見応えがあった。子どもが笑いながら当たり前のように武器を振り回してる環境は異常なはずなのに子どもたちには分からないし大人たちも良しとする、そういう国だから。
北の子どもたちの抑圧された感じも、そういう国だから。
国とは一体なんなの...人が人らしく生きるための弊害に思えてくる。

カーチェイスも迫力あって見応えあり。緊張感がすごい。ちょっとのコミカルをシリアスな内容の邪魔をしない程度に入れてくるの、韓国映画って本当に上手だなと思う。
Fumie

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