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スズさん 昭和の家事と家族の物語の作品紹介

スズさん 昭和の家事と家族の物語のあらすじ

東京郊外にある小さな家。昭和26年(1951年)に建てられた木造2階建の住宅は、いま「昭和のくらし博物館」となり、当時の人々の暮らしを伝えています。館長の小泉和子さんの実家であるこの博物館には、母・スズさん(1910~2001年)の思い出がたくさんつまっています。娘によって語られる、母の人生。そこには生活の細部に工夫を凝らし、知恵を絞り、家族のために懸命に手を動かしながら生きてきた一人の女性の姿がありました。当時、当たり前に継承されていた経験や生活の知恵は、時代の変化とともに失われつつあります。母から娘へ、娘から今を生きる私たちへ。スズさんが遺してくれた3章からなる物語です。

スズさん 昭和の家事と家族の物語の監督

原題
製作年
2021年
製作国
日本
上映時間
86分
ジャンル
ドキュメンタリー

『スズさん 昭和の家事と家族の物語』に投稿された感想・評価

【全6時間でもいいよ】2

不思議なバランスにちょっとびっくりしました。みなさんおっしゃってますが、この映画を見にきた人は第二章以降、おもに三章を見にきたと思います。戦争の話をするなとは言わないので、一章に1時間使うなら、家の話をする二章は2時間、本題である暮らしの話の三章は3時間使うべき。
スズおばあちゃんの熟練の家事の技はどんだけ見てても見飽きませんね。こしあんのおはぎ食べたいわー。
そして、おばあちゃんが40年間を過ごした実家を「昭和の暮らし博物館」として守る娘、小泉和子さんがお若い。とても87歳には見えない。
 淡々として静かな映画だが、どこか心を揺さぶられるものがあって、知らずしらず涙が溢れてくる。スズさんという名前から、アニメ映画「この世界の片隅に」の主人公北條すずさんが思い起こされた。戦争に翻弄されながらも、家族や地域の人たちと過ごす日常をとても大事にするという共通点に泣かされたのかもしれない。
 しかし本作品は反戦映画ではない。戦時中から戦後にかけて日本に存在した、一日中働いている主婦の日常を細かに描いた作品だ。5時から6時くらいに起きて身支度をし、朝食を作り、後片付けと洗い物をし、大量の洗濯物を洗い、絞って干す。家中の掃除が終わると、着物の縫直しや繕い物をする。漬物を漬け、季節によってはおはぎやおせち料理を作る。買物に出かけ、帰るとすぐに夕飯の準備だ。夕食、片付け、洗い物が終わると、夜は編み物をしたり、夫の翌日の準備をする。あっという間に真夜中になる。
 子どもたちが学校から帰って勉強していると、勉強なんかしないで手伝いなさいと言われる。綿入れに綿を詰めたりする仕事が沢山あるのだ。手が空いたらやろうと思っている懸案が山積みという訳である。家事に追われる主婦には、暇な時間などないのだ。

 それでもスズさんは幸せだったように見える。家族の世話をするスズさんにとっては、家族の幸せが自分の仕事の反映であり、そこに幸せを感じていたのだろう。最期まで働きづめの人生だったが、とても充実していた。あれこれとやることが沢山あり、仕事をこなす技術がある。料理と裁縫が得意なスズさんは、家族に美味しいものを食べさせ、見栄えのいい着物を着せる。家族の笑顔がスズさんにとってのご褒美だ。
 「かあさんの歌」に出てくる「かあさん」は昭和に実在したのだ。高度成長期は長時間働く企業戦士が活躍したが、彼らを支えたのは昭和の主婦である。誰からも褒められることなく、ただ家族のために一日中、一年中働き続けた。無死の精神性が昭和の主婦に宿っていたことを、本作品によって改めて知らされた。
chidorian

chidorianの感想・評価

4.6
横浜シネマリンで、ドキュメンタリー映画『スズさん~昭和の家事と家族の物語~』を観る。
公開されている劇場はシネマリンだけみたいなので、横浜に住んでいて良かったと思いました。

(2021/09/14追記 その後シネマリンでのアンコール上映を経て、11月から全国公開が決定したという。素晴らしい。)

さて作品は、昭和のくらし博物館館長で生活史研究家の小泉和子氏のご母堂であらせられる小泉スズさんの生涯を通して、昭和史とりわけ横浜大空襲などの戦争にまつわる事柄と、主婦がおこなっていた家事の諸々を記録しようという試みなのであるが、ひとりの女性と家族の物語でもあって、なんともじんわりと心にしみる映画だった。

横浜大空襲の事は、小泉和子氏の体験談として、焼夷弾による爆撃や艦載機による機銃掃射のことなどが語られ、その苛烈さを聞くに、私のような鈍くさい人間は真っ先に死ぬだろうと思う。
また、数々の戦時中の映像の中に、建物疎開を今まさにバリバリとおこなっているものがあり、話には聞いていたが、柱にバンバン斧を入れ、せーので引っ張って壊していく様は、権利もへったくれもない残酷なものだった。

戦後、小泉家は小石川に家を建てて暮らし始めるわけだが、スズさんの家事を記録した映像は、2000年代になってから和子氏が後世に伝える意図で撮ったもので、この映画に使われているのはその一部らしい。
当時のほとんどの主婦は、炊事、洗濯、針仕事など多岐にわたる専門的な技術を習得していた訳で、今となっては、その知識の広さと量は驚異的だ。
私の叔父に洗い張り職人がいるが、今や職人にしかできないことを、かつてはどの家庭でも普通にやっていたのである。
スズさんがおはぎを作る映像の中”に“こしあん”を作る下りがあるのだが、これがまあ相当な手間のようで、今ではもっぱら買ってくるもので作り方もコツもさっぱりわからない。

家事の映像に関しては、私も昭和生まれの人間ではあるが、ほとんど知らないことばかりで、これを文化の喪失と言わずして何であろうと呆然とする。
サステナブルだエシカルだとかまびすしい昨今であるが、こうした手仕事を、主婦に限らずひとりひとりが、ひとつでもふたつでも取り戻していく事が、現代をいきる上でも大切なのではないかと思う。

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