「アイデンティティ」に関する文章を読んでたところで、これを観た。なんか、すべてがあって、これって結構シビアなメタファーなんじゃないかと思ってしまった。
アイデンティティっていうのは、自己と他者の境界線上にあるんだそうで、集団のアイデンティティの場合も然り。マイノリティーに対する差別や、消し難い記憶による恨みやトラウマ、模倣と表現、等々さまざまな課題を考えさせられる。
自虐ネタとして笑ってしまう数々のギャグの作られ方は、歴史上のもっともシリアスな悲劇を模してのものとみえた。
そうした物語を語るための架空世界の作り方も、従来からある手法を組み合わせたものと思われるが、独創と言っていいレベルのすばらしさ。美しいクラシック音楽(BGM)の使われ方も、違和感なく最高。