幻滅のたるたるごのレビュー・感想・評価

物語が進むにつれて、主人公にどんどん魅入られていく、破滅への階段を駆け上がっているというのに...。
で、ふと気づいた。この状況って、十数年前に自分も似たような境遇だったのではないかと。
有頂天から足元をすくわれ、その非を他責にして、何年も仄暗い沼の底から抜け出せずにいたことを。
ラストシーン、悲観へと進むのではなく、いずれまた光り輝く世界へ戻る象徴であったと捉えたい。