異国の地ギリシャで現地の住民の家族団欒な姿に苛立ちを隠せない大学教授のレイダ。その謎が徐々に明かされていくミステリー仕立ての物語。
隠し持った人形の所在が幾度もわからなくなったり、まるで今自分がどこにいるのか把握が出来なくなる不安定なカットが多く、それがミステリーの強度を強め主人公の精神状態の揺らぎをつぶさに伝えてくれる。
過度な母性神話への反抗。子供を育てるって本当に大変だよね。急に無性に投げ出したくなったり自分には心底向いていないんだと嘆いたりして諦めてしまう人も世の中には沢山いるはず。それを母親だからという一点突破で押し付けてしまう社会。
「子供との電話が嫌いなの」。思わずハッとしてしまう台詞。いくら愛する人との会話でも億劫になることもあるし馴れ合いのコミュニケーションを取ることに嫌気がさすことも人間だったらあるよね。オリヴィア・コールマン素晴らしかった🥺
