蝶採りのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

『蝶採り』ってタイトルがまず素敵。100点。キャメラが追いかけていく対象が、流れのなかで自然と移り変わる。現在過去、様々な視点で人生の断片が切り取られ、それは他愛も無い生活だったり、死と葬式のような大きな意味合いを持つ事件だったり、幾つもの出来事がコラージュされて寓話的な物語が浮かび上がるイオセリアーニ独特のリズム。あまりこういった組み立てで映画を創造している監督っていないよなあとか思いながら見ていたが、最近のウェス・アンダーソンはこの手法で「映画」と向き合っているような気がなんとなくした。