ろまらん

蝶採りのろまらんのネタバレレビュー・内容・結末

蝶採り(1992年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

田園詩に引き続き、また綺麗な題名に呼び寄せられた。
前半、美しい画面とほのかなユーモアで楽しい。のんびりしてるけど退屈しない。公証人の家で歌のレッスンする場面が最高。靴下履かされてたナポリタンマスチフも可愛い。
お城みたいな貴族の大邸宅を維持するの大変。華やかだった頃を思わせる豪華な家具や置物が古びてるのが余計に寂しい。決闘の場面凄く美しい。
後半はかなり厳しい。登場人物の関係はもう少し説明が欲しい。ただ一人親身にお世話してあげてた従姉妹には何も遺されず。感じ悪い娘さんはさっさと売り払って、上品なお母さんはカーテンの中。日本人の描写と同じようにロシア人の描写も類型的かも。遺産相続親族集合ディナーでの喧嘩は万国共通あるあるかな。
何の執着も感情的な恨みもない賢く尊い従姉妹が、怪しいマハラジャと吹き飛ばされるドライな展開は、人生そんな甘いもんでねえ、とまたイオセリアーニ先生に言われた気がしました。
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