このレビューはネタバレを含みます
まず、煽り文が泣けよとばかりに大仰に書いてあったたのでちょっと構えながら観てました。
犬のシーンもそこまで泣ける感じではない思いつつ、頭の隅で南極物語じゃん…と。
訃報の電報に号泣するシーンで、日本人は隠れていてもあんな風な号泣はしないように育てられたはずなので(ニノくんが窓辺で忍び泣きしてる所はすばらしいと思いました)ちょっと違うなあと思いながら、普通に観ていました。
しかし最後、お葬式の時にヤスケンさんがお手紙を渡しに来て、ふうんで終わると思ってた所、突然の暗唱に完全に負けました。
船に乗った時に多分全員が何かの紙に書き出しているはずなのに、一字一句間違いなく、どれだけの苦労でその長い手紙を伝えたか(家族はシベリア抑留がどれだけの労苦だったかは分からないので初めはぽかんとしてますね)、また、彼を慕う人たちが語ることによって、いかに彼が誠実に生きたかの証拠にもなって、もうガチ泣きです。
他にも上手な役者さんが沢山いるな中で、淡々としたいい意味で突き放した演技ができるヤスケンさんだからこそ、あの最後の暗唱が生きてくるいい配役だったなと思います。
原作者さんの男達の大和を観たことはないんですが、そっちも気になってきました。原作を読む方がいいのでしょうが、機会があれば観てみたいです。