カカポ

燃えあがる女性記者たちのカカポのレビュー・感想・評価

燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)
3.0
彼女たちのジャーナリズムは本当に立派だと思うし、現地で苦しんでる小さき声にどれだけ力を与えているかということも理解できるが、いかんせん映画として作りが緩慢すぎてめちゃくちゃ眠たかった。

もちろん何もかもに安直なストーリーを求めてしまうよう私の脳みそが癖づけられてしまっているのが悪いんですが、それにしても93分は長すぎる。現地の課題を紹介→報道が解決につながる→視聴者数が増える、という繰り返しが3ループ以上続くのはなかなかジッと見ているにはしんどいし、個々のトピックは大変意義深いもののただニュースを連続して見せられているような気持ちになる。この内容なら60分にでいい。

彼女たち自身がいかにヒーローであり勇敢かという点がトピックとして取り上げられてるけど、それより見たかったのは彼女たち自身の内面だった気がする。なぜ彼女たち記者がこの報道局に来たのか、女性が働くことにまだハードルがある環境でどういう過程でペンを取る気になったのか、そこに葛藤はなかったのか、作中では割と全ての取材先にすんなり受け入れられてたけど女性だからという点で受ける困難はないのか……私がこの環境に置かれていたら、こんなにガッツを持って働く気にはならないと思うから。

最後に結婚によって一度筆を折る決断をした人がいたが、彼女のこととかもっと知りたかった。彼女たちが取材した多くの人と同様に彼女にももっと声があったと思う。
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