蜘蛛マン

プリジョネイロの蜘蛛マンのレビュー・感想・評価

プリジョネイロ(2021年製作の映画)
3.9
一義的にはブラジル貧困層における搾取構造の話だけど、けっこう普遍的で広がりのあるテーマを語っている。
搾取する側される側の境界が実は曖昧なこと、都市の生活はすべからく貧困層労働力の搾取から成り立っていること、自由とは抽象的で実態のないものであること、そんな自由よりは醜いシステム内でうまく立ち回る方が幸福であるかもしれないこと、構造は循環すること、搾取する側もされる側も家族を愛する気持ちに変わりはないこと。
小さく短い話だけどなかなか深い。面白かったです。
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