三四郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

三四郎

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否定と肯定(2016年製作の映画)

2.5

判決後の喜び方が微妙だった。あんなに喜ぶのはおかしい。実際あんなに喜んでいたのか、映画故の演出なのか…。裁判の内容が慎重にならざるを得ない深刻かつ重大なものであり正しいことを主張している自負があるのだ>>続きを読む

Mr.&Mrs. スミス(2005年製作の映画)

1.0

あらすじを読まずに観るからこういうことになる。普通の倦怠期夫婦の話だと思って観ていたら、殺し屋夫婦の話だった…。20世紀フォックスのサーチライトが光り、ファンファーレが鳴り響いた時から嫌な予感はしてた>>続きを読む

綱渡りの男(1953年製作の映画)

2.5

20世紀フォックス製作のハリウッド映画だけど、西ドイツでロケ撮影をしており、ドイツの俳優・女優が6人ほど端役で出演している。しかし、彼らの名前はクレジットされていない。

昔からどうも20世紀フォック
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高慢と偏見(1940年製作の映画)

4.7

スピード感があるなぁ!トークトークトーク!さすがハリウッド映画だ。オースティン文学を盛り立てている。

グリア・ガースンは高貴な美しさに満ち溢れ、実に機知に富んでいる。
最初の舞踏会で、エリザベスがウ
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カクテル(1988年製作の映画)

1.0

これは駄作だよね…。一攫千金を夢見てニューヨークへ来る主人公。ありきたりな出だしだけれど、逆に使い古されすぎていくらでも面白くできるはずなのに、何のひねりもなく単純で、金持ち女に尻尾を振るただのバカ男>>続きを読む

もうひとりのゾーイ(2023年製作の映画)

2.5

哲学者アラン・ド・ボトンの言葉「ロマンチックな恋とは現代の発明品」とか、「恋なんて資本主義の産物だ」という科白とか、出だし好調だったのに…、後半がつまらない。
「大失敗して恥をかいても、得意分野で名誉
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大人の見る繪本 生れてはみたけれど 4Kデジタル修復版(1932年製作の映画)

3.0

大人の世界と子供の世界は異なるものだ。子供が「現実」を知るようになるのはいつ頃からだろうか?
「お父さんが一番偉い」と思っていたにもかかわらず、そうではないのだと認識した時、子供の心も淋しく切ないもの
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

2.0

『オリエント急行殺人事件』のような映画だなぁと思って観ていたら、最後は少々違った。「ガリレオ」シリーズは数式が出てこないと盛り上がらないしつまらない。

おとうと(2009年製作の映画)

1.5

こんな叔父さんいたら嫌だなぁ…。弟でも御免蒙る。
死ぬ間際の弟と姉が赤いリボンで手を繋いで眠るシーンは、市川崑監督の『おとうと』を思わせた。岸惠子と川口浩だったなぁ。あれは若い二人だったからまぁ良かっ
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春の日は過ぎゆく(2001年製作の映画)

3.0

運転できなかった彼女が車を買い運転できるようになっている。しかも、新しい男の元へ運転して行く。彼女の新品の黄緑色の車に鍵で傷をつける主人公。「俺の心の傷はこの車につけた傷よりも深くえぐられ疼くんだ」と>>続きを読む

風の中の牝雞 4Kデジタル修復版(1948年製作の映画)

2.7

暗いね。戦後の混乱と暗さ。奥さんも旦那さんも良い人ゆえに辛いね。

長屋紳士録 4Kデジタル修復版(1947年製作の映画)

4.8

冒頭から笑いあり涙あり、こんなに速い展開で笑ったり泣いたりするなんてことはない。
やっぱ脚本が池田忠雄だからかしら。名作ですわ、小津安二郎監督には脱帽です…。こんなに心痛み、深く、優しく、おもしろい作
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父ありき 4Kデジタル修復版(1942年製作の映画)

3.5

ドイツの名曲“Das gibt’s nur einmal“の口笛がジーンとくるね。
昭和は遠くなりにけり。
ラストの汽車シーンが泣ける。佐野周二の表情が良い。お父さんと暮らしたかったけど叶わなかった無
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キャロル(2015年製作の映画)

2.6

衝撃を受けた作品だけど感想を書いていなかった。
この作品は、大学2年生の時、公開中の話題作ということで友人に誘われ新宿辺りの映画館へ観に行った。当時の私は、同性愛というのは崇高なるプラトニック・ラブだ
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Operation Sleeping Bag(英題)(1955年製作の映画)

3.5

あゝ息子役の俳優さんが羨ましい!願わくは夢で良いから「私の坊や」とドロテア・ヴィークから抱きしめられたいものだ…。
母親から大好きだったピアノを弾くように勧められても、戦場を体験した息子は「弾けないよ
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上海特急(1932年製作の映画)

2.5

まさかハッピーエンドになるとは思わなかった。当時はどうだったのかわからないが、男の欲望と浪漫が詰まった映画って感じで、現代の感覚からするとちょいと恥ずかしい映画に思える。スタンバーグ監督は本当にディー>>続きを読む

サンタ・ボックス(2020年製作の映画)

2.5

これは…心温まる映画ということで良いのだろうか?
これでいいのか?という点が多すぎて、全然スッキリしない。
なぜユダヤ系のお爺さんを「大戦中はナチスの兵士だったそうよ」と噂するのか?絶対あり得ないだろ
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

3.0

母が一番好きな映画。映画のパンフレットまで綺麗なまま実家に保管してある笑
映画は恐らく小学生の頃に母と観て(いや、見せられて?)、小説は高校3年生の時、やはり母から勧められて読んだ。しかし、小説も映画
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陽気な中尉さん(1931年製作の映画)

2.5

どうもモーリス・シュヴァリエが苦手…。表情の作り方とかお芝居とかすべてが大げさ。彼が主人公じゃなかったら楽しめたかもしれない。ルビッチ監督のお洒落で粋な雰囲気や絢爛さは好きだが、ストーリーはイマイチ。>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

1.0

もう何が何だか全然わからなかった…。ウルトラマンの物語を大人たちが真剣に演じているところが滑稽に見えてしまい、世界観について行けなかった。

美の祭典(1938年製作の映画)

3.0

『民族の祭典』ほどの心揺さぶる感動はなかったが、レニ・リーフェンシュタール監督の肉体と美への追求・演出…その類稀なる才能は認めなければならないだろう。

ナチスとの関係がどうであったか、真実は彼女自身
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民族の祭典(1938年製作の映画)

4.8

なんて美しい映画なんだ。『民族の祭典』は珠玉の名作だ。ドキュメンタリーではなく、究極の身体美と躍動感そして会場の臨場感を求め、演出・創作行為のある作品であるが、だからこそ歴史に残るこのような素晴らしい>>続きを読む

ドリームガールズ(2006年製作の映画)

2.5

どの業界も成功するのは大変だ。腕の良いプロデューサーは成功と引き換えに心を失うんだなぁ。そして、スターになりそれを維持する人も成功と引き換えに心を失う。一体、人生において「成功」とは何ぞや!生きている>>続きを読む

デンジャラス・ビューティー2(2005年製作の映画)

2.5

人間改造スペシャリストのオネエ系男性が「アメリはハスターを求めてるの」と言うが、ホントにアメリカ人ってスターとかヒーローとか大好きで完璧な人間を求めるよなぁ。多くの映画で、最終的に個性を尊重するように>>続きを読む

デンジャラス・ビューティー(2001年製作の映画)

3.6

この映画だったのか!小学校低学年の頃、テレビで父親と観たのを覚えている。ミスコンに出ている女性たち皆が「世界平和です」と答えるシーンが印象に残っており、一体何というタイトルの映画だったのだろう?とずっ>>続きを読む

愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.5

ドイツ文学科の学生であり、著者が教授をしていたベルリン・フンボルト大学に留学するのであれば一応読んでおかなければと、大学2年生の冬休みに『朗読者』を手に取った。
まず二人の出会いが衝撃的だった。少年が
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ワルキューレ(2008年製作の映画)

3.8

「自由と正義と名誉のため、抵抗を試み命を捨てた者に恥はない」
こういう映画が観たかった。引き込まれた。かっこよすぎる映画だった。

シュタウフェンベルク大佐の銃殺シーンが現実的で良かったと思う。もし私
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ことの終わり(1999年製作の映画)

2.5

小説家が最悪な奴だ。小説家に出会わなければ、奥さんも自分が「淋しい」のだと自覚しなかっただろう。夫が高級官僚の為、仕事ばかりで夜22時以降でないと帰ってこないということを恐らく奥さんは受け入れていたの>>続きを読む

きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

2.5

「傷ついたことがある人は優しくなれる」良い言葉だ。まぁいい話だったが、観終わった後、韓国映画『ただ君だけ』のリメイクだと知った。そして、『ただ君だけ』の解説には、チャップリンの名作『街の灯』をモチーフ>>続きを読む

泣き濡れた春の女よ(1933年製作の映画)

1.0

湿っぽい映画は嫌いだね。それに、岡田嘉子のエロキューションが気に食わない。語尾を伸ばす話し方に媚態を感じ、古臭さを感じてしまう。多分この映画で一番演技がうまかったのは、子役の女の子だろう。名匠清水宏監>>続きを読む

斜陽のおもかげ(1967年製作の映画)

1.0

昨日に続き、日活の藝術祭参加作品を鑑賞。やっぱりつまらない。太宰治の小説が大嫌いなので、そりゃ興味深く思えるわけがないのだけれど…。それにしても、このわざとらしいドキュメンタリータッチの演出が鼻につく>>続きを読む

新東京行進曲(1953年製作の映画)

3.0

流行歌「東京行進曲」を歌う子供たちが「ねぇお母さん、『仇な年増』ってどんな人?」と聞き、母親が「そりゃぁ、私みたいな人だよ」って言うのが笑える。

松竹大船調は、科白が良い!テンポが良い!登場人物が活
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父と娘の歌(1965年製作の映画)

3.0

藝術祭参加作品らしいが、良くも悪くもない非常に凡庸な映画だった。クラシック音楽、オーケストラ、ピアニスト、病気、父、母、娘…とキーワードを挙げていけば、いくらでももっともっと良い作品になりそうなのに…>>続きを読む

伯爵令嬢(1932年製作の映画)

4.8

絶世の美女ここにあり!ドロテア・ヴィークのギリシア彫刻の如き端整な顔のクロースアップ、さらに横顔クロースアップの連続、まさに舐めるようにキャメラが惚れ込んで捉えた甘美なシーン!ドイツ映画黄金期の愉快な>>続きを読む

素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

2.5

恐らく深い物語ではあるのだろうが、私には響かなかった。舞台を映画化したような臭いセリフと演技。なんだか頭だけで勝負しているというか気取った映画だった。

第十七捕虜収容所(1953年製作の映画)

3.5

おもしろい映画じゃないか!
タイトルがつまらないし、捕虜収容所の話ならどうせ暗くて悲しい話だろうと思って敬遠していたが観てよかった。期待していない作品ほど面白いものだ。ビリー・ワイルダーは脚本が巧い。
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