「ジャーナリズムは何もかも見せて報道することではない。発表せぬことにも誠実がある。」
この所長の言葉には一理ある。
「僕は孤独が怖い。グラスかカメラがあれば僕は男になれる。」
カメラと酒瓶を決し>>続きを読む
メルヴィルの遺作
見直すほど採点が上がる映画。こんな映像、こんな物語を撮れる監督は、メルヴィルしかいない。
アラン・ドロンが残した最高の仕事の一本。彼が持つ天性の危険な色気が炸裂。無表情がこれだけ様になる俳優は他にいない。
<トリビア>
「アリバイ」成立に対するアイデアから生まれたという作品。メルビルは、>>続きを読む
マイ・ベストのギャング映画。会合場所での駆け引きには参った。
『ゴッドファーザー』でのトイレの隠し銃なんて目じゃない。
暗くて陰惨なレジスタンス活動がリアルに描かれててる。
レジスタンス活動を英雄的に描いた『パリは燃えているか』と比較してみるのもいいかも。
このレビューはネタバレを含みます
最後のオチは納得できないが、ローアングルや引き画面を多用する工藤栄一独自の映像美学は全快。しかも、古きワイヤーアクションも拝めるのだ!
あれだけ復讐を誓っていたのに、最後は豊臣秀吉を許してしまう大友>>続きを読む
革命の意志を受け継ぐ者たち。集団における個人の埋没。東映スターシステムを打ち破った画期的な<安保>時代劇。
様式美だけでなく、殺陣シーンには手持ち撮影を導入するなど、工藤栄一の才気溢れる映像センスも凄>>続きを読む
今回のターゲットは“人”ではなく“連判状”! 一瞬の油断が命取り。相手の裏の裏を読み合う頭脳戦の行方。そこで描かれる奉公人の虚しさ。そして、「十七人」という数字に仕掛けられた罠!
東映の集団時代劇の>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「討つ側」と「守る側」の攻防戦が(東映)集団時代劇の魅力だと思っている私にとっては、「守る側」の描きこみに物足りなさを感じた。なんせ、肝心の佐藤慶が・・・。
「討つ側」に寝返っちゃうんだもん! 結果>>続きを読む
全篇マカロニテイスト満載。とりあえず各エピソードの主役である大友柳太朗、大木実、吉田輝雄はカッコ良く描かれているので、それぞれのファンは安心してください。
赤と白の異常なコントラスト。
壁一面が赤一色な秘密部屋の中央に、白い椅子が置いてある。その異様な美術センスに感嘆する。
「エログロナンセンス」な映像表現は秀逸だが、癖のある豪華出演陣を活かせていない>>続きを読む
「ゴロー!、カンバーック!」
・死の床にあるのに、お父ちゃんのために食事を作るお母ちゃん。
・スーパーで食品商品をつぶして回る婆さんと、その撃退を試みる店長
・高級中華飯店でのスリ男の晩餐
・高>>続きを読む
残念なことに、主役の狼之介が個性薄くて魅力ないんだなぁ。対照的に西村晃が、強欲剥き出しな悪漢を好演していて、完全に主役を食っちまっている。
藩の思惑に踊らされる下級武士の宿命。 こういう反体制的な内容は好みなのだが、”獣(ケモノ)”になりきれぬ主人公がアンチヒーローとしては物足りなく、歯痒い。
タフガイ=丹波、ニヒル=平、オトボケ=長門。三者三様の魅力が全開。
黒澤映画のリアリズムと殺陣の効果音をTV時代劇に持ち込んだ五社英雄が、逆に停滞気味の映画時代劇に喝を入れた劇場デビュー作。面白くな>>続きを読む
さすが五社英雄作品、極寒の地でも女優陣は脱ぎまくる。全てにおいて強引な展開。ナマズ髭を蓄えた成田三樹夫の三枚目ぶりがイカす。
囚人である情夫の露口茂を救いに来たのに、仇であるはずの権力者、仲代達矢に>>続きを読む
“物語”から“大戦”と題名だけはスケールアップ。規模はかなりのスケールダウン。 ヒロインの南果歩はこの頃、可愛かったな。
宗教と政治と反社勢力の癒着を取り上げた作品が、元首相暗殺というテロ事件がこの日本で起きる30年以上前に、エンタメ映画として製作されていたという事実。
伊丹十三という奇才の映画作家を今一度、再評価すべ>>続きを読む
あなたと私を結びつける愛の言葉、それは「ウパー」。僕にも言わせて下さい。「いくぞー! 1、2、3、ウパー!」
いやー、腹がよじれるぐらい笑った。原人が走るシーンを思い出しただけでも笑いがこみ上げてく>>続きを読む
和製現代版『ウィンチェスター銃’73』。 藤田敏八監督による、シラケ世代版『野良犬』ともいえる?
スーパーDJ小林克也氏の暴走サラリーマンぶりが本作のベスト・ヒット! 佐倉しおりの美少女ぶりに惚れ>>続きを読む
映画のエンドクレジット、”Special Thanks 加賀まりこ”、納得だわ。
原作者の佐藤正午は処女作『永遠の1/2』を読んでからというもの、ずっと気になる作家さん。日常の中に潜む異常な出来事を>>続きを読む
いわゆる社内権力争いや業界の内幕を描く企業エンタメもの。消えた謎のベストセラー作家の行方や出版メディアの現状をスピーディーに描いていて飽きさせない。
あくまでピュアに本(出版メディア)を愛するヒロイ>>続きを読む