ありもちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

さざなみ(2015年製作の映画)

4.0

側から見れば寄せては返す波のように静かなさざなみの物語。
それでも当人からしてみれば、看過できない規模のものだというのがひしひしと伝わってくる。
繊細な感情の動きをしっかりと捉えており、一見退屈そうに
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レディ・マクベス(2016年製作の映画)

3.5

抑圧的な環境下で自由のない生活で自分を脅かす存在には容赦なく牙を剥く。
冷酷に淡々と怪物に成り果てていく様がよく描かれている。
それを可能にしたのは主演フローレンス・ピューの圧倒的な存在感で出世作とな
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.0

前評判通りのお洒落ムービーでした。
カーチェイスアクションのかっこよさとサウンドの調和は素晴らしく、冒頭からがっしり心を掴まれました。
常に音楽が流れているからか、テンポ感が保たれており、とても観やす
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魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)

3.5

欲を言えば、もう少しドレミちゃんたちに干渉して欲しかったが、この距離感こそが正解なのか。
3人それぞれに転結があるで、ストーリー構成的にはやや詰め込み気味。
大人になっても子供頃の自分が居なくなるわけ
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恐怖ノ白魔人(2014年製作の映画)

2.5

酷い邦題シリーズの割には悪くない出来だった。
容赦のない残忍さがあって良いとは思うが、それを見せてくれないのは物足りなさが残る。
R指定の基準はおそらくゴア表現より、ヌード描写の方なので、ゴアを期待す
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音楽(2019年製作の映画)

3.5

腑抜けた緩さとシュールさが独特のアニメーション。
内容はゆるゆるなのに突然、演奏描写などはガチガチに動くからそのギャップ感など観やすい作品だった。
全力で直向きに青春するのも良いけど、こんな緩さがあっ
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つみきのいえ(2008年製作の映画)

4.0

想像の余地があり、話の奥行きを感じる。
他の住民が居なくなる中、そこに留まり続けるその姿に心打たれる。
ショートフィルムと侮るなかれ、受賞歴があるだけあってとても良いアニメーションでした。

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

偏見を持ちがちな、枠にはまらない生き方をまじまじと見せつけられた。
それを良しとする表現ではなく、あくまでも当人にとっての当たり前として啓示し、自然とそれを享受させられるようなとてもしっくりくる見せ方
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こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)

4.0

儚いながらも美しすぎた物語。
結末なんてわかりきっていて、そこへ収束していくだけなのにこんなにも美しいのか。
始まりと終わりの演出は響くものがありました。
記憶の喪失はある意味死よりも残酷かもしれない
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クロエ(2009年製作の映画)

3.0

目的が不透明で謎めいた魅力はあるが、ストーリーとしては突出したものを感じなかった。
それぞれに内に秘めた思いを押し殺しているので、その内包的な関係性が拗らせた悪夢。
魔性の女として悪役のように描かれる
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あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.0

格差社会でお互いの気持ちを口にするのも憚られる切ない純愛。
凄い上質なラブロマンスを堪能できて大変満足。
静かなストーリーだが、その静寂こそが美しく感じる一作。
インド映画なのに歌も踊りもないけれど、
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