hrmさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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インファナル・アフェア 4K(2002年製作の映画)

4.5

公開当時、映画館通いは既に始めていたものの、10代では選ばない作品だったため未見のまま20年。
周りの大人たちの高評価は耳にしており、ふつふつ湧き続けた興味が昇華された日。
これを3本続けて映画館で観
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

すごーく良かった!
もっと浸っていたくて、「もう終わっちゃうの?」と思ったラストシーン。
余韻は「マッドゴッド」に似てる。

セクシャルな描写をそのように感じず、見た目には痛そうだけど当人は快楽を感じ
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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.8

原作タイトルは「孤独な青年」、原題は「体制順応者」だそう。
「去年マリエンバートで」的難解さ(各シーン、時間軸ばらばらのパズル。映像がとても綺麗で静かなモノクロ)を想像して臨んだら、ハードル設定を高く
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コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

3.8

ほとんどノワールもの(もしくはホラー)しか観ていないため、韓国映画=重い、暗い、血みどろな固定観念で劇場へ足を運んだら、あれ、なんかアッパー?
コメディパートがめちゃくちゃ多い。
原題を観てわかったけ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.8

IMAXの、ふわふわする余韻が好き。

スコセッシの新作が楽しみすぎて、初日にお休みいただいて観たかったほど(ゆっくりな時期じゃなかったから、それは止めておいた)。

あの過不足の無さってなんなんだろ
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キリエのうた(2023年製作の映画)

3.8

好きな映画を何本か撮っている監督だからと情報が出た時点で「絶対観る!」と思ったものの、詳細がわかるに連れてネームバリューがありすぎるキャスト陣に熱が冷める。
でも、昨日くらいにちらっと見かけた知らない
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.8

登場人物、誰も自分と重ならなくて。
「選べない」事を解れない。
でも、ズレや歪みが重なっていく苦しさは知っていて、懐かしく思う。

窮屈なスクリーンサイズは、息苦しさの表現でもあるのかもしれない。
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.5

個性豊かな登場人物たち。
それぞれの暮らしを丁寧に見せられ、関東大震災と事件が起こる。
話しの流れはある程度想像できる中での、中弛みのない137分って凄い。
キャパシティ100弱の劇場、1/3ほど客席
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.9

今自分が観て大丈夫なものか少し迷ったけれど、作品背景よりも映像そのものに魅了され、心配は杞憂に終わってほっとした。
「マッドゴッド」とはまた違った、新しさを感じるストップモーションアニメーション。
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.5

想像していたよりしっかりとスリラー、子どもたちの演技も映像も素晴らしく満足度高め。
パンフレットも欲しくなったくらい。

観終わってから、近隣図書館と書店で読めないか検索してみたものの「童夢」の蔵書、
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.8

1940年、何もないスペインの片田舎。
灰色味を帯びた世界に、差し色のように鮮やかな幼い姉妹のくちびるの赤と外套の首元から見えるハイネックの山吹色。
冷え切った関係にある、年老いた父と若々しく華やかな
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.6

私たちの生活のようだと思えるのが、群像劇の好きなところ。
みんな、大変だったり浮かれたりしながら不安定に生きてる。
一瞬だけ繋がったり、途切れ途切れに続く縁もある。
未熟でいびつで、人間くさくて愛らし
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

前作「フレンチ・ディスパッチ〜」から、物語が難解になっている。
とにかく綺麗な画面とお馴染みのキャスト陣、カメオ出演の顔ぶれを楽しんで、表層のストーリーを理解することはできるものの、意味ありげに出てく
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インスペクション ここで生きる(2022年製作の映画)

3.8

前情報なしで観られてよかった。

実話ベースの現代的なヒューマンドラマ。
あまり起伏のない、淡々とした映画も好き。
ずっと観ていたくなる。

大半の時間、海兵隊に志願する人たちや入隊後の生活ってこんな
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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.3

美しさと苦しさは常に背中合わせで存在するものなのかもしれないと思わされた。
ずっと苦しくて、全て美しかった。
やっぱりもっと、歴史を知りたくもなりました。

いちばん最初に作品を知ったのは、たぶん小学
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ショック・ドゥ・フューチャー(2019年製作の映画)

3.8

映画館で観たかった。

好きなものがたくさん詰まった映画でした。
さくっと観れる尺も魅力のひとつ。

聖なる復讐者(2022年製作の映画)

3.7

序盤こそ登場人物の見分けがつかなくて「??」と思っていたけれど、中盤からのめり込んで後半1時間ずっとクライマックスみたいだった。
内容によってはノワールだってファンタジーだけど、社会問題が絡むことで深
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5

ストーリーを予測する余裕があったなら読めたであろう展開。
でも、余裕がない状態で観たからふわっと包まれた童話みたいな物語。
ストップモーションアニメーションの温もり、ほんとうに大好き。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

放心。
言語化できないいろんな想いでいっぱい。
好き。

なんとなく、これが最後なのかもしれないと思いました。

観た方とお話がしたいです。

告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

3.6

久しぶりにミステリを浴びた。
自分が認識していた韓国映画とは少し違った味わい。
「羅生門」みたいな気分になったりもした。

レビューを覗くと高評価されている方が多い印象。
私は、なんとなく先が読めてし
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.5

香ばしい胸糞映画(褒めてる)。
「凶悪」「ゴーン・ガール」に並ぶいやな感じ。
こういうの久しぶり。
白人至上主義、反フェミニズムの女性グループがどんどん悪い方向へ行っちゃうおはなし。
もうちょっと冷静
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

文学的な余白と、映像でしかできない表現を兼ね備えた映画。
時間が進むに連れて、好きさが増した。

魔が差しそうな瞬間の描き方も。
危うい瞬間ってこんな感じ。
理性が少しだけ勝って、もしくは運がよくて、
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

「Xエックス」よりもずっと好き。

テクニカラー的な画面色、いろんな映画のオマージュ、1910年代の文化。
女の嫌な部分と幼児性を煮詰めたようなパール=ミア・ゴス最高!
あの感情の爆発のさせ方をしたら
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REVOLUTION+1(2022年製作の映画)

3.3

低予算+制作期間が短い粗さは感じた。
舞台劇が頭に浮かぶ(オレンジ⭐︎ロードも頭に浮かんだ…)モノローグがとても多い部分、劇盤の使い方等苦手だった部分は監督のカラーな気がする(だけど音楽、大友良英さん
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.5

セオリーに乗っ取った雰囲気の、起承転結、ストーリー展開が読みやすい、なのに中弛みのない映画。
ミーガンが怖くなる原因、核の部分がもっと強くて、スラッシャーとサイコのどちらかに振り切れていてくれたらもっ
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.8

ボリビアで起きた実際の事件を題材にした小説の映画化作品は、久しぶりに原作を読みたいと思った一本でした。
ひとつのアイテムにスポットライトを当てることでその背景にある物事を描いているシーンに、二カ所解ら
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テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

3.6

謳い文句でスプラッターやゴアを連想する言葉を書かれると、つい「上映時間みっちりそれ!」と思ってしまうけど、物語の中の描写のひとつ、見せ場のひとつなんだから、そんなことはないのが大半なんだよね、と自分の>>続きを読む

THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)

3.8

1作目未見、前情報なしで鑑賞。

ばきばき系で来るだろうという予想に反した、やわらかい画質に好感度爆上がり。
フィルムっぽい画が大好き。

じわじわ増える大量の敵キャラに、前半は頭の中の糸がからまった
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怪物(2023年製作の映画)

3.5

是枝監督の映画は総じて「良い」のに、あと少しのところでがっちりはまらず、どこが合わないんだろうともやもやする。
微妙に周波数が合わないみたいな。
内容もキャストも映像も音楽も良い。
一切妥協なく、もの
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