わでさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

4.0

自分の「正義」に真っ直ぐな主人公の生き様や死に様は、善悪の判断は置いておいて、素直にカッコ良い。

古き時代の「武士道精神」に美学や憧れのようなものを抱いた主人公が、現代を生き辛いと感じているように見
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ボストン市庁舎(2020年製作の映画)

4.8

「人々が共に幸せに暮らしていくために、なぜ行政が必要なのか?」

人種や文化のバックグラウンドが違う人々の
「議論」が印象的。

誰も、言い負かそうとはしておらず
他の人の意見を「聞く」
自分の意見を
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教育と愛国(2022年製作の映画)

3.9

政治と教育の「今」に繋がる段階的な変化が分かり易くまとめられたドキュメンタリー映画。(テレビ番組的)

どの政党だとか右とか左とか関係なく
「政治」が「教育」に絡むということは
国にとって都合の良い人
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.5

善と悪の境界

思春期の狂気、儚さ、危うさ

田園風景の美しさ

ノスタルジックな景色の美しさ

劇中流れている、リリイの「呼吸」やドビュッシー、沖縄での音楽が映画全体の独特な空気感を形作っていた。
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かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

5.0

「女性」という生き物を
さりげなく、深く描いた作品。

しっかりと"余白"があり
画面的に描き込まれてないからこそ
些細な表現にも目がいき、想像力が働くことで、より感情面にフォーカス出来ると感じました
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.8

聾唖者だから不幸せとは限らない
健聴者だから幸せとも限らない

家族とは?分かり合えるとは?

そういう色々なもの、全てを包み込む
主人公ルビーの、美しい歌声。

先生に歌う時の気持ちを聞かれたルビー
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ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

5.0

「ところで、長い人生航路で一番怖いものは何ですやろ?大嵐ですやろか、激流ですやろか、実はみごとに凪いだ鏡のようなおだやかな水面です。」
争いや苦境の中ではなく、いつも通りの平和に見える普通の生活の中に
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親密さ(2012年製作の映画)

4.5

「言葉は、想像力を運ぶ電車です」

本読みは、伝える練習ではなく聴く練習。

「暴力と選択」という詩
暴力は、受けた側が被害者だと認識した時に暴力として成立する。(passionにも同じようなシーンが
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パリ13区(2021年製作の映画)

4.0

「つながるのは簡単なのに、愛し合うのはむずかしい」

インターネットやsnsなどの普及より、色々な人と簡単に"つながれる" 現代
簡単に繋がれるからこそ、簡単に切ることも出来る。そんな希薄な関係性が多
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

濱口監督作品は、
言葉と、言葉で表さない(表せない)情緒と余白のバランスが心地良い。

そして、白黒はっきりさせないグレーな世界のグラデーションの美学がとても面白い。

言葉で表せない情緒的部分があり
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