shabadabaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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欲望(1966年製作の映画)

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本作とベルイマンの『ペルソナ』が同じ年の作品であることは特筆すべき点だろう。奇しくも同じ日にこの世を去った二人の映画監督には、その命日以外にも符合する点が多々あり、映画史のシンクロニシティに想いを馳せ>>続きを読む

Mank/マンク(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

フィンチャーがこんな映画を撮るほどこと奇妙なこともなかなか無いだろう。主人公は映画史上の最高傑作『市民ケーン』の脚本家、ハーマン・J・マンキウィッツ。『市民ケーン』さながらの時間軸の交錯、パンフォーカ>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

本作公開直前に大学で所属しているサークルから依頼されて、『インターステラー』が一種のメタ映画として解釈できるんじゃないかという記事を書いた(https://note.com/hucinema/n/n6>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

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現在、星の数ほどいる商業映画の作り手のなかで、何か決定的な出来事が起こるまでの「待つ時間」というものを正確に捉えることのできる監督は一体どれだけいるだろうか。アクションの連鎖が商業映画の大前提となって>>続きを読む

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

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長澤まさみが自身のキャリアを転換させるために熱演しているにも関わらず、この作品が失敗に終わってしまっているのは、社会を描きたいのか、家族を描きたいのかが判然とせず、どちらも中途半端のまま終わってしまっ>>続きを読む

ナイチンゲール(2019年製作の映画)

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夫とまだ幼い子供を殺されたクレアの復讐劇は速いか遅いかのゲームとして提示される。ビリーは言う。「白人は速くやろうとして失敗する。俺はゆっくりなんでもこなす」と。この言葉通り、速くしようとすると大体のこ>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

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カサヴェテスの関心は常に、演じる身体の限界性を如何にフィルムに刻むかにある。ジーナ・ローランズの顔に刻みつけられたシワがカサヴェテスの関心と換喩的な関係を結んだとき、必然的にそれはバックステージものと>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

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唯の漫画という枠を超えて、思想的・哲学的なレベルへと達した漫画版『風の谷のナウシカ』を終えた後に作られた『もののけ姫』は、やはり宮崎駿の最高到達点の一つと言っていいだろう。

90年代初頭のエコロジー
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帰って来たヨッパライ(1968年製作の映画)

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フォークルの『帰ってきたヨッパライ』から、反復というテーマを引き出した上で、更に前作『絞死刑』における日本人と朝鮮人というテーマを組み込みながら、バンドのアイドル映画的にポップ仕立てにした怪作。

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ラ・ピラート(1984年製作の映画)

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5人の登場人物以外がほとんど現れないホテルや船など抽象的な舞台装置からは、やはりベルイマンからの影響を感じさせるが、人物を部屋に閉じ込めて内向的かつ哲学的な主題へと向かっていったベルイマンとは違って、>>続きを読む