mmmppさんの映画レビュー・感想・評価

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エル・スール(1982年製作の映画)

5.0

はじめてスクリーンで鑑賞できた。

改めて、レストランのシーンがたまらなく良かった。
父・娘・ウェイターのトライアングルのヒリつきと悲しみ。
3人ともすごい表情をしていた。

ミレニアム・マンボ 4Kレストア版(2001年製作の映画)

5.0

追想のせいか出来事の着地点は語られたり語られなかったりするし、観てるこっちも先は気にならなかった。

面白さは感じなかったけど、記憶のフィルターを通された淡い世界と人の実在感がすごくてスクリーンから目
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.7

現代を描いているのにクラシックの映画を観ているような感触だった。
そして抑えた演出で話の骨格を並べると、ここまで引き込まれるのかと。
悲劇に遭遇してもユーモアが引き上げてくれるから、変にドキドキしない
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

5.0

A24ありがとう。

アメリカンユートピアも良いけどこっちも最高!
トーキングヘッズの曲、カットの繋ぎがめちゃくちゃ上手い映画みたいだった。

デヴィッドバーンはなんでこんなにかっこいいのか考えながら
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.7

表面的には満たされたけど、脚本でハマれず。
話を収めるために無理しすぎな印象だった。

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

5.0

ルーシーを通して誠実さの限界を試され続けるの辛かった。ウェンディは最後まで頑張ってたよ。

人の対応や期待した先の着地点の全てに違和感がなくてすごかった。
エンドロール後、身体の芯からの溜息が出た。

アル中女の肖像(1979年製作の映画)

5.0

序盤、視線を逸らすタイミングやら全ての所作が突き詰められていてびっくりした。
ルーレットの金属部分に反射する光さえ完璧で。

そこから徐々に世界のリズムから見放されていく流れも良かった。

朝方シーン
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ポエトリー アグネスの詩 4K レストア(2010年製作の映画)

5.0

静かな衝撃。
平等に光が当たり、平等に風に吹かれていた。
映画好きな人全員観てほしい。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.2

わからなかった!
やりとり自体難しいし、どこまでが劇中劇の台詞なのかっていう前提からして分からないため、ずっと混乱してた。
でもスクリーンで観れて良かった。
理解できれば一番好きなウェスアンダーソン作
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

5.0

完全に心を失った主人公の映画かと思ってたら全然違うけど最高だなー、と油断していたら「魂のゆくえ」ばりの冷たい不穏さでスクリーンから妖気放ってた。

カジノの撮り方が絶妙なバランスで新鮮だった。どうして
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

5.0

スタートで相関図を把握し切れず半分ぐらいしか理解できてないと思う。

登場人物それぞれのもがき方が美しく、捲し立てているシーンでも五月蠅さを感じず、安心して身を預けられた。
演技はみんな良かったが、ミ
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バービー(2023年製作の映画)

3.4

レディバード大好きだから期待したが、苦手なタイプの映画だった。
殆どの時間はつまんなかったな。

苦労や理想を言葉だけで語られても全く心に来ない。
何か一つでも男性を背負うことから逃れるヒントを得られ
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泥の河(1981年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

これぞ映画っていう映画。
想像以上に今の自分に刺さった。

のぶおの表情の隙がすごい。
そのせいか、気づいたら完全に彼の視点から世界を見ていた。

以下の点が印象的だった。

・さっきまでのぶおに優し
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.6

台詞に感情が追いつけずハマれなかった。
けれどラストシーンと音の良さ・重なり方の面白さのおかげでで観てよかったと思えた。

ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)

-

動物への扱いが気になってしまい、集中できず。
ダンスのカットが異常にかっこ良かった。

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

4.7

偶然性に頼らず、登場人物それぞれがその人らしい決断をすることで歯車が噛み合い、自然に物語が進行しているのが最高すぎました。

演技も素晴らしく、それぞれのキャラみんな愛おしい。
演出も抑えながら可愛ら
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

すんごい。
圧倒的な強度の映像を前に、始まりから終わりまで眼をガン開くしかなかった。

そんな理なのかーと流され受け入れ続けて絶賛できてしまうのは危険だと思う。
けれどもここまで振り切った内容で、限界
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

4.6

始まって30分ぐらいはほとんど寝てたけど、好きな映画になった。
クラシックな雰囲気でも結果としての映像は新鮮だった。

カーリンの心が向いてない故の的確な返しが気持ちよく、関心しきりだった。

ファッ
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小説家の映画(2022年製作の映画)

3.0

あの距離感のどうしても浅くなってしまう会話を見続けるのはしんどい。

最初はここまで面白みのない作品をリリースできるのも挑戦だなと思ったけど、最後の最後で下らないもん見せられたなーと。映画を否定してる
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怪物(2023年製作の映画)

3.0

現代の問題てんこ盛りのエンタメ作品といった印象でした。
面白さのために色々無視していたような。

人に多面性があるのはそうだと思うけど、それぞれのパートの登場人物が同じ人間には思えない。
脚本にも無理
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凱里ブルース(2015年製作の映画)

4.7

うちの近所にこんな最高のチルスポットあったの見逃してた!って夢をよく観ます。
そんな夢の中での、不安のスパイスが効いた溶けるような高揚感を思い出した。というか夢そのもの。
うめき声が出るほど美しいカッ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

全く纏められず箇条書きですみません。

・映画館で観れたの最高。

・いいこと待ちの余暇を過ごすダルさと、日常にも戻りたくない淡いの感覚。

・ほぼホラーな不穏さも観ている間はノイズに感じたが、観賞後
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.7

私には腑に落ちない点が多く感じ、残念ながら響かず。あとセリフに頼らず、演出で説明して欲しかった。
でも優しい人たちの気づかい演技は良かった。

春の夢(2016年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

気楽なムードはありつつ隙あらば危うさが漏れ出すの最高。

イェリが踊り始めるとあんまりそっち行きすぎないでと思ってしまう。

今作のカラオケも良かったな。

麺おじさん版『ニーチェの馬』も味わい深く。
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群山:鵞鳥を咏う(2018年製作の映画)

4.3

他のチャン・リュル作品では謎な部分も引っ掛かりなく受け入れることができたが、本作ではそれが難しく感じた。特に前半部で。

けれど、この1カット観れただけでも良かったと思えるカットの応酬でやっぱり観て良
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福岡(2019年製作の映画)

5.0

少しキモいかもなと心配でしたが、私としては気にならずに斜め上の良さでした。ずっと観ていたかった。

『慶州』を観た際にも感じたことですが、空間・光の演出が素晴らしいのと、それらと物語の進行との絡み方が
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慶州(キョンジュ) ヒョンとユニ(2014年製作の映画)

5.0

良かったー。

たしかにホン・サンスみありました。
観光地に設置されてる地図の前に立ってる男のカットとかすごい既視感が笑

あとこの映画のギャグセン大好き。
写されていることと写っていないことへの編集
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.4

大金使って何重にも重ねた皮肉を観せてくれたことに多謝。

至る所で挿入される聖歌をいい例として笑い成分の塊だと思うんですが、バカにできずに終始神妙な気持ちで観てしまったことも演出の技術として考えさせら
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春原さんのうた(2021年製作の映画)

5.0

観れて本当に嬉しい!
また、景色の見え方が変わる映画に出会ってしまった。

キッチンに差し込む蛍光灯の灯り、至る所で抜けてく風等、自分が確かに経験したことのある実感が引き出されて、泣きそうになる。
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ミニミニポッケの大きな庭で(2022年製作の映画)

5.0

やっと観れたー!
映像と音に呑まれてほとんど覚えてないけど、とんでもない事件に立ち会った気分でした。
音とミックスも凄くて恐怖を感じるぐらいだった。

冬の旅(1985年製作の映画)

5.0

今のタイミングで観れて良かった。
この先何度も思い出すことになりそう。
全ての動作が辛そうなのに全く気に留めていない
モナのタフさよ。
事象と立ち会った人間、映像と事象との距離感が奇跡的なバランスで脳
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

1.0

トラウマ鑑賞体験だった。

映画の時間軸に漫画の台詞をそのまま詰め込むとこんなにうるさくなるのか。
ごちゃごちゃ喋ってないで試合に集中してくれと思った。さっぱりしてる山王が輝いて見えたよ。

サイドス
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

削ぎ落とされた映像から漏れ出てしまうものに泣ける。感情をぶん回しされるのとは違うと思うのですが。

完全に覚醒したままでベッドにいるときの気分とか覚えがありすぎて、あぁ、、、となってしまった。
こうい
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