ろーしゃさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

イームズ・ラウンジ・チェア(1956年製作の映画)

4.0

近年Tiktokやinstagramで流行ってる動画の要素が1956年のこのイスのPR動画に全て詰まってる。シンプルで強い椅子と動画。

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.8

最も強力なドラッグである若き日の記憶によってガチコチに固められた主人公たちの身体は20年経ってもエディンバラに縛られたまま。戻ってこない青春に想いを馳せながら、繰り返される日々から抜け出せずにいる彼ら>>続きを読む

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)

3.8

いま話題の“時間の逆行”を考える上ではプリデスティネーションと合わせて観ておきたい作品。
基本はBTFシリーズと同じで過去を変えると未来に響くという仕組み。それをうまく利用して過去から未来人を追い込む
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サイコ(1960年製作の映画)

3.5

1960年当時をあれこれ想像する装置として最高の映画。剥製や屋敷、沼など不気味さの演出が巧み。有名なシャワーシーンも好きだけど、探偵が階段から落ちていくシーンがお気に入り

トランセンデンス(2014年製作の映画)

3.5

人間の意識を肉体から離しネットにアップロードしたら?人工知能が自由にネットを彷徨い始めたら?

データ化された人間の意識は果たしてその人自身と言えるのか?自由を経た人工知能は何を目指すのか?など考えさ
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.8

難解な設定や伏線が一切ない真っ直ぐなストーリー。一方で作画・演出の仕事は超緻密(特にカメラワークすごい)。
印象的な高コントラストの画面構成も劇中では微妙な濃淡の変化を何度も繰り返しながら、煉獄さんが
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羅生門(1950年製作の映画)

4.4

森で一人の男が殺される。その事件にまつわる証言がいくつも集まるがどれも内容は異なっている。食い違う証言を照らし合わせるうちに、真実とは何かという問いが浮かび上がるが、その問いかけさえもやがては降り頻る>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

-

個人的な恋愛史と深く結びついた映画のため点数はつけれませんが、、、改めて観ると照明や色使いが素晴らしい。というかこんなに鮮やかな感情ベースで王道の色使いってあんまり見かけないような気がするのは私だけで>>続きを読む

光のノスタルジア(2010年製作の映画)

4.2

水の惑星に1つ茶色いシミが見える。一切の湿気が遮断されたチリのアタカマ砂漠は天文学者の理想郷だ。一方で革命の波とともに多くの過去が葬られた地でもある。

宇宙の彼方から何年もかけて届く光を捉える天文学
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セブン・デイズ・イン・ハバナ(2012年製作の映画)

3.4

7人の監督が1日ずつキューバの首都ハバナを舞台に物語を撮影したオムニバス作品。

各監督の仕事というよりもハバナの街が醸す魅力もせいで何気ないカットからも異国情緒をたっぷり感じられる。スペインのコロニ
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トップをねらえ!(1989年製作の映画)

5.0

エヴァの庵野監督が初めて監督したアニメSF長編。カット編集された劇場版とは違い、全6話のOVAではディープなSF要素に加え人間ドラマもスポコン要素もたっぷり。

同じく宇宙物理学やウラシマ効果が登場す
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メリエスの素晴らしき映画魔術(2011年製作の映画)

4.0

20世紀初頭、15分という当時としては異例の長編作として公開された『月世界旅行』の復元版に加えその着彩版フィルムが発見され復元に至るまでのドキュメンタリー。

『月世界旅行』を手掛けたジョルジュ・メリ
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ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

4.0

撮影目前まで漕ぎ着けながら製作に至らなかった『DUNE 砂の惑星』にまつわるドキュメンタリー。幻のDUNE製作陣たちが1970年代の当時においてどれほど革新的な映画が作り出されようとしていたか、そして>>続きを読む

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.5

島国に住む私たちこそ観るべき映画だと感じた。殺された黒人の写真が絵葉書として売られていた時代があったことが衝撃的。

TENETでも主演を務めるジョン・デヴィッド・ワシントン。あまり共感してもらえない
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.2

2回目4DXで鑑賞。あんまり4DXで観る意味はないように感じたけど、フルサイズのIMAXより画面も音も小さいから内容を把握しやすかった。やっぱり2回目だと受け取れる情報が断然増えますね。

やっぱり逆
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ペンギンズメモリー 幸福物語(1985年製作の映画)

3.0

YouTubeで昔のCM集を見ていると流れてきたサントリーの缶ビールのコマーシャル(松田聖子のSweet Memoriesのやつ)。
とてもセンチメンタルなそのCMに心を掴まれ、他にも同じシリーズのも
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.6

mid90s生まれの自分には当時のカルチャーを懐かしむような楽しみ方はできないものの別の意味でとても懐かしく感じた映画。
10代前半特有の他者への憧れが、主人公スティーヴィーの青春を形作っていく。
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

2.2

ハリウッド版攻殻機動隊。
ハリウッドの王道パターンに則って原作リスペクトも意識しつつ制作されたことは伝わってくるが、典型的なお金だけかかったハリウッドアクションものに仕上がっている。攻殻機動隊ファン的
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ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

3.4

フィフスエレメントやガーディアンオブギャラクシーやスターウォーズなんかの宇宙人がたくさん登場するSF好きにはオススメできる映画。
上記の映画と似たような部分が多く、特に目新しさはないものの、CGクオリ
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オーシャンズ13(2007年製作の映画)

4.5

シリーズの集大成。11以上にラスベガスが華やかに描かれており画面のゴージャス感は高め。ブルーノ・マーズが混ざっていても驚きはない。

ここも非常に難しいですが13では、ジョージ・クルーニーにMVP。爆
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オーシャンズ12(2004年製作の映画)

4.2

舞台をヨーロッパに移しジョークもちょっぴり皮肉増し。相変わらず豪華俳優陣のキャラが光る。

12ではブラッド・ピットにMVP。完全に弄ばれるマット・デイモンにハイライト賞。キャサリン・ゼダ=ジョーンズ
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

4.2

普段映画を観るとストーリーや撮影技法にばかり注目してしまうけど、オーシャンズシリーズは俳優陣のキャラが立ちすぎてそういうことを気にする暇がない。鑑賞中終始ニヤニヤしてしまう。

非常に難しいですが、オ
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.8

映画の素晴らしさに関してはいうまでもなく。最新の科学理論に基づいて作られたこの物語は、もはやSFというより来たるべき未来の話。ブラックホールや事象の地平面についての考察を読むのがとても楽しい。
(余談
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インセプション(2010年製作の映画)

4.6

緻密なカメラワークと音響によって作り出されるシーンひとつひとつが、とてつもない重厚感を放つ。贅沢な引きのカットやハンス・ジマーの音楽はやっぱり凄い。

かれこれ10回くらい視聴しているけど、そもそも夢
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

5.0

音が印象的な映画は数あれど、音がいかに人々の心を動かし映画に命を吹き込むのか、これほど明確に示した映画がかつてあっただろうか。
歴史的名画や巨匠たち、そしてそれらを陰で支えたサウンドマンたちのインタビ
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

4.0

前作「シャイニング」がスタンリー・キューブリックの作る恐怖と映像美を全面に押し出した作品だとすれば、今作は原作者スティーブン・キング寄りの視点で霊能力“シャイニング”に焦点を当てた作品。

前作のよう
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

2.8

夢を胸に階段を駆け上がって成功を掴むも、最後は欲望に溺れて破滅するという古より伝わる人生の教訓をそのまま作品にしたようなギャング映画。

2時間50分、アルパチーノ演じるトニー・モンタナの生き様をスト
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

4.0

バックトゥーザフューチャー、ドラえもんなど、タイムトラベルを扱ったSF映画ではよく「過去を変えると未来が変わる」「過去の自分と会ってはいけない」という設定がある。その設定やタイムトラベルの矛盾そのもの>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

これでもかとネタが詰め込まれたクスッと笑えるゾンビコメディ映画。

突っ込みどころが多すぎてまともに脚本を追おうとすると酷い目に遭うが、とにかくネタと皮肉の多さには脱帽。
ルーベン・フライシャー監督の
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ゾンビ-日本初公開復元版-(1979年製作の映画)

3.0

資料的に価値のある初期ゾンビ映画。(これより前にも同監督がゾンビもの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)を撮っている)
公開当初はB級ホラー映画的な扱いだったのか雑な点は多々みられるも、興
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

2.8

思い入れのあるシリーズゆえに、怖くてずっと観れなかった最終章をついに観た。
まあそうなる。

エンドロールを見ながらスターウォーズとはどういう映画だったのか改めて考えた。確かに圧倒的ディテールで宇宙戦
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

2.3

主人公以外の皆がビートルズのことを忘れてしまった世界。歌手を目指す主人公はビートルズの曲を歌ってたちまち有名に…というif映画。

映画はボヘミアンラプソディ的な王道パターンで進行していくも、その裏で
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ハニーボーイ(2019年製作の映画)

3.8

酒浸りになり更生施設に入ることになった若手俳優のオーティス(ルーカス・ヘッジス)。“暴露療法“の一環として自らの過去を辿るうちに、幼少期に父親(シャイア・ラブーフ)と過ごした記憶が蘇っていく。

役者
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.8

劇中これでもかと見せつけられるアーサーの生きづらさ。孤独で哀れで救いのない彼に共感してしまう一方で、自分に染み付いた”常識的“な思考がその共感を阻もうとしていることに気づく。アーサーのような人に無条件>>続きを読む

プロメア(2019年製作の映画)

2.8

「天元突破グレンラガン」「キルラキル」
などを手掛けた日本で最も熱量のあるアニメを作るTRIGGER(トリガー)の最新作。
ネタバレを控えつつトリガーの最新作でブチ上がれなかった自分への鎮魂の意味も込
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