ろーしゃさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

おなかすいた、寒い(1984年製作の映画)

4.3

とにかく速くてとびきり可愛い2人の少女。この在り方は再発見でした。キッチンで黙々と料理作って食べるシーンがものすごく好き。

舟を編む(2013年製作の映画)

4.0

同じ辞書映画の『博士と狂人』とはまたひと味違う言葉を紡ぐ業の物語。

この映画の手触りにはなんとも言えない心地よさがあって、それは紙がもつ温度のようでもあるし何かを知りたくなった瞬間の心の弾みのようで
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博士と狂人(2018年製作の映画)

3.8

名門オックスフォードの格式高い英語大辞典の編纂に取り組んだのは、学士号を持たない異端の学者と精神を病んで収監された殺人犯だった…という驚きの実話をもとに作られた映画。

辞書編纂という仕事の途方のなさ
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夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.4

アメリカ古典SF小説の舞台を日本に置き換えて映像化した作品。タイムスリップ好きなので無条件鑑賞。

この物語はBTTFでお馴染みの(原作が源流ですが)ひとつの時間軸を行ったり来たりするタイムスリップも
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ゴーストシップ(2002年製作の映画)

3.4

マイベストオブ子供の頃めちゃめちゃ怖かったけど今観るとそうでもない映画。
冒頭でボルテージを上げたのち淡々と話が進んでいき、そのまま終わるのかと思ったら最後の最後でやや上げしてくるのが面白い。

主役
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.0

サマーウォーズのOZはユーザー数10億人で今回のUはユーザー数50億人。今回はOZのような社会生活に必須のインフラ的側面が描かれず、主人公も友達に薦められる以前は利用していない。本質的に単なるSNSに>>続きを読む

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.9

夏の爽やかさと物語の軽快さが絶妙にマッチした細田守作品の中で最も良い出来の作品。
本作の背景、作画へのこだわりは後作の『バケモノの子』などよりも明らかに強く”夏休みの実家“がアニメ映像として動いている
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

以前鑑賞時に本作が何かやろうとした気配を感じつつもうまく感想がまとまらなかったのですが新作に合わせて細田守の復習。

未来のミライという思惑丸出しなタイトルはさておき、この映画のギミックはタイムスリッ
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バケモノの子(2015年製作の映画)

2.2

せっかくキーワードとして登場させた闇をもう少し丁寧に描けば一本筋が通ってまた違ったように思う。

トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

2.8

初めてクリーチャーが現れた時、ギャグ担当の兄ちゃんが銃乱射しながらギネス記録狙ってるんかってぐらいSh*tを連発するところは笑ってしまった。
ラストシーンで突然主人公のボイスオーバーが入るところも型通
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

4.2

久々に、新しいガンダムをみた!という印象。こういうサービス精神とスパルタンが同居したような作品はGoodです。

ハサウェイなんだかかっこいい風だなと思ってたらちゃんと惑わす女の子がいた(笑)。ちゃん
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SUPER 8/スーパーエイト(2011年製作の映画)

3.5

ちゃんとJJ独自の仕事してます!この手の映画のスピルバーグがうまくやりすぎた感というのは分かるけど、批判を恐れず新しく映画化され続けるべきだと思う。なんぼあってもいいのよこういうテーマの映画は。

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見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

3.6

白黒の画面で映えるブルーノの不気味さ。植田正治の写真のようなカットに惹かれた。夜の遊園地の光り方も好み

ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010年製作の映画)

4.2

”置かれた状況と距離を置くと より客観視できる“

*映画ではFM2で撮っているシーンが多かったが、晩年の愛用はNikon D3100とAI AF Nikkor 35mm f/2D。小型軽量のデジタル
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

3.8

めためたに視聴環境を選ぶ映画。
主役の吹き替えひでー…とか思いながらちゃっかり放送観ているわけですがテレビ放送がいちばん相性悪い気がする。テレビで観るとバンディング発生しまくりのハイライトとシャドウが
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(1985年製作の映画)

3.9

戦国の世を舞台にシェイクスピアの『リア王』を描きなおす後期黒澤映画の大作。兵と馬と矢の物量でもって画面にうねりを作り出すアナログパワーな撮影手法。そして兵のいない荒れ野とのギャップ…。なにより武満徹の>>続きを読む

バニー・レークは行方不明(1965年製作の映画)

3.8

引っ越し早々行方不明になった娘を探す母親と兄。警察も捜索を始めるが次第に娘の存在自体が疑わしくなっていき…。

いい意味で展開に翻弄されるサイコスリラーの名作。オープニングといい人形屋のシーンといい、
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

3.8

子どもの世界の外側に触れまだその出来事に意味を見出せない貴重な時間のお話。固定カメラの絶妙な距離感が既知と未知の境目を巧みに写し出す。

夏休み映画としてすごく良い出来でした。誰もが体験しているわけで
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エクソダス:神と王(2014年製作の映画)

3.2

海が割れないタイプのモーゼの出エジプト。なんとなくエジプトの映画が見たくなったので鑑賞。
可もなく不可もなくといった内容ではあるものの、迫力満点だし全編通してダークで重厚感のある色彩が良かった。
テー
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ガザの美容室(2015年製作の映画)

3.4

紛争下のガザ。政治的混乱や頻発する戦闘、身勝手な男たちに神経をすり減らす女性たち。男のいない美容室に彼女たちはやってきたのか、押し込まれたのか。

公式のあらすじに“たわいのない毎日を送ることが私たち
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時をかける少女(2006年製作の映画)

3.9

そろそろ散歩の風に涼しさを感じるようになったので時かけを観て勝手に夏を始めた。細田守はずっと夏を作り続けてくれればそれでいいと思う。

劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- Wandering; Agateram(2020年製作の映画)

3.4

fateシリーズは映像作品に触れたのみでゲームは未体験なので、分からないなりに魔獣戦線バビロニアでみた超絶作画を期待したものの、ちょっと期待過多だった(とはいえしっかり劇場版クオリティ)。後編に期待。

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.7

なんというかこの特定の世代や趣味層にグッと響く、俺たちの映画!みたいな感じが凄くいい。

『キック・アス』と同年製作ということで、2010年はナヨナヨした男が自分の殻を破って戦いを挑む機運があったのか

機動戦士ガンダムNT(2018年製作の映画)

1.5

残念ながらどうみても蛇足なのとそもそも興行的な都合が優先された感が見え見えで悲しくなる。そこに愛はあるんか案件。

ゴールデンスランバー(2009年製作の映画)

4.2

映画好きというほどでもないけど邦画はあんまり面白くないと高を括っていた頃に、邦画にも面白い作品あるじゃん!と素直に感動した思い出の作品。

最後のエレベーターのシーンが好き。

Are You the Favorite Person of Anybody?(原題)(2005年製作の映画)

3.8

最後のおじさんがこの質問に答えていくと今まで見てなかったものに向き合う羽目になるし、場合によっては今の生活にほころびが生まれるかのしれないから関わったらダメなやつだ!みたいなことを直感的に感じ取って断>>続きを読む

リトル・ブッダ(1993年製作の映画)

3.6

ある日、シアトルに住む白人少年のもとにチベット僧たちがやってくる。彼らによると少年は偉大な高僧の生まれ変わりで、指導者の道へ進むためにブータンへ連れていくべきだという。両親は困惑するが少年は不思議と仏>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.8

理想と現実のロスト・イン・トランスレーション。宙に浮いたような空っぽの時間の流れが良かった。
今の時代にソフィア・コッポラがもう一度同じテーマで撮ったらどうなるのか見てみたい。

余談:Macross
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海獣の子供(2018年製作の映画)

3.6

鑑賞時のメモから。
宇宙物理学や素粒子論、宗教やスピリチュアリズム。あらゆる学問、教えを突き詰めた先にある大いなる宇宙を描いたような壮大な世界観。刻一刻と姿を変え現れる宇宙の片鱗を(と同時に全てを)捉
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東京オリンピック(1965年製作の映画)

3.6

堅実な記録映像に見えて、やや実験的な要素もある。かなり寄りのカットが多く、競技の内容というより人の動きや表情に意識が向く。撮ったカメラマンすごい。

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.4

500日の異文化交流を経てトムがちょっとだけ深みのある男になる話として観直すことで、サマーなんてやつだという公開時にみたときの感想がだいぶ紛れた。トムの選球眼とのめり込みすぎた点にも責任あるよなと思い>>続きを読む

カプリコン・1(1977年製作の映画)

3.3

人類が火星に着陸したという中継が実はスタジオのセットで撮影されたものだったら?というストーリー。アポロ計画の陰謀論を彷彿とさせるストーリーで制作途中でNASAに協力を拒否された話が面白い。シンプルな話>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.3

ほとんどすべてが静止画によって構成されたこの作品。非常にミニマルな造りだがスライドショーとは呼び難く、映画として成立しているように思える。そもそも映画は細かく見れば静止画の連続。環境音やボイスオーバー>>続きを読む

ふたりのイームズ 建築家チャールズと画家レイ(2011年製作の映画)

3.8

改めて観るとこのドキュメンタリー自体がアイデアや概念を形にして人に見せるまでの授業。2人の邸宅ケース・スタディ・ハウス#8は一度見てみたい。

バンブルビー(2018年製作の映画)

3.0

主演のヘイリー・スタインフェルドがとても『トゥルー・グリット』の主役と同じ女の子とは思えない。歌も上手いし多彩すぎ

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.6

余裕があるからこそ、分けてもなお余る生気があるからこそ、誰かに優しくできる。それらが一切なくなったとき誰かに本心から優しくすることは可能か?綺麗な言葉では隠しきれない人間の脆くて暗い部分が、(不謹慎な>>続きを読む