スギノイチさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

スギノイチ

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ファイブ・デイズ・ウォー(2001年製作の映画)

3.3

『西部戦線異状なし』『最前線物語』あたりを彷彿とさせる、第一次世界大戦の塹壕・白兵戦モノ。
主人公の将官がインテリで反戦思想を持つというのが特色か。
TVムービーらしいが、それにしてはゴア描写も結構気
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眠狂四郎 女地獄(1968年製作の映画)

3.0

話は平均的で特にどうということもないが、ゲストは豪華。
それに何と言ってもクライマックスの美術が良い。
雪景色を一番美しく撮るのは大映。

おんなの渦と淵と流れ(1964年製作の映画)

3.3

『砂の上の植物群』『猟人日記』と似た雰囲気。
覗き寝取られと不倫。直接描写がないだけで、ほぼロマンポルノな話。
川地民夫が出てようやく「あ、日活映画だったか」となる。

その川地民夫も川地民夫で、「お
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ダブルベッド(1983年製作の映画)

2.5

元学生運動家たちのダブル不倫…ザ・荒井晴彦&ザ・藤田敏八という感じ。
非常にたるい。柄本明も演技下手に見える。
岸部一徳って不倫してる映画ばっかだな。

石田えりと高橋ひとみの色気は良かった。

白い巨塔(1966年製作の映画)

4.3

1978年のTV版がドラマ史に残る名作であるという評価に異論はないが、画としてはこちらのほうが優れてると思う。
舞台となる病院の、巨大で真っ白なビジュアルがタイトルを象徴する(TV版は権威的な建物では
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怒りの日(1975年製作の映画)

3.0

ロッド・スタイガーがエリザベス女王を暗殺しようとするとんでもない話。
もっと知られても良さそうなもんだが。
まあ、テーマの割にやってることがギャング映画とあんまり変わらないからな…

Oh!大迷惑?!(1992年製作の映画)

3.0

ボケた親夫婦を引き取った一家の珍騒動。
『恍惚の人』の喜劇版か。

時代を考えてもコメディとして古臭いが、父親に構うたびにどんどん体の部位を損傷していく主人公は笑った。
ラストは少しほろり。

大災難P.T.A.(1987年製作の映画)

3.0

神経質とガサツ、正反対の中年二人によるロードムービー。
さしずめ『おかしな二人』の80年代版か。
ジョン・ヒューズもスティーヴ・マーティンも好きじゃないが、これはそれなりに楽しめた。
ただ、特有の上か
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バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.1

20代後輩の「昨日めっちゃ古い映画見ました。バタフライエフェクトっていうんですけど」という発言に傷ついた35の春。

当時思春期の俺はこの映画が好きだった。
性地獄に陥ったヒロインを救う自己犠牲なスト
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ダークマン(1990年製作の映画)

3.5

ジョージ秋山の『デロリンマン』やん、というのは置いといて、コンプレックス持ちのヒーロー描かせたらサム・ライミは上手い。
アメコミ映画のフォーマットに依らず、「普通の映画」の作劇がしっかりしてる(という
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ロボコップ2(1990年製作の映画)

3.3

駄作扱いされていることを最近知った。
いまや名作入りしてしまった前作と比べて落ちるのはわかるが、滑稽なまでに治安の悪い描写とかラストバトルとか好きなんだが…

ロボコップ(1987年製作の映画)

3.8

久々に見たけど、つくづくヒーロー映画の、というか一般映画の暴力コードすら大幅に超えてるな。
それでいてジェームズ・ガン他のそれと比べてドヤ感もないというか、天然な感じがするというか…

ナンシー・アレ
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ファンキーハットの快男児 二千万円の腕(1961年製作の映画)

2.8

スター球児をめぐるギャングの野望とチャチャ入れ探偵コンビ。
大映の『黒シリーズ』にもこんなんあったな。

千葉真一のキャラは抜群だけど、相棒が弱いなあ。
前作の続きのようで、リセットされてる模様。
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ファンキーハットの快男児(1961年製作の映画)

3.0

会社からは日活無国籍アクションを意識しろとか言われてたらしいが、映画青年・深作としてはヌーベルバーグを目指してたのだろう。
「勝手にしやがれ!」なんて露骨な台詞も。

とはいえ日活のそれと比べると、粗
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大奥浮世風呂(1977年製作の映画)

3.5

こういう東映エログロももう飽きたぜ、と思っていたが面白かった。
エネルギッシュなスラム描写が『(秘)極楽紅弁天』に似てるなと思ったら、両方とも脚本が田中陽造なのね。

本編は志賀勝による悪僧映画で、『
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フランケンフッカー(1990年製作の映画)

3.5

マッド青年が娼婦たちを爆殺(不可抗力とはいえ)し、ちちしりふともも各々の魅力的な部位を集めて死んだ彼女を蘇らせる…という超不道徳ムービー。
前半はトロマ映画っぽい”敢えてやってます”感が鼻についたが、
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暗黒の旅券(1959年製作の映画)

3.2

旅行中に消えた妻の行方を追う夫。サスペンス風ノワール。
現在では大したオチではないとはいえ、黒幕も二転三転していく。
葉山良二は苦手だが、これはそれなりに面白かった。

中盤以降の麻薬やゲイボーイの使
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D坂の殺人事件(1997年製作の映画)

2.9

乱歩映画っておもんないのばっかだな。
エロ描写も70年代ロマンポルノSMと同程度。
1997年にもなって実相寺アングルの一つ覚え。
90分が長く感じる。

実相寺ワールドに真田広之がいるのはちょっと新
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

3.5

戦時スパイに利用される超天才数学者…
『イミテーションゲーム』みたいな話かと思ったらニューロティックな『夫婦善哉』になっていく。
この頃のジェニファー・コネリー、とんでもない美しさ。

ロン・ハワード
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.9

何を撮っても面白かった時期のクローネンバーグ。
お得意のボディホラーとは全く違うが、割と万人向けの良品。
寒々しい映像も印象に残る。

サイコメトリーを得た男の苦悩と正義。
ついつい頭のおかしな作家だ
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大脱走(1963年製作の映画)

4.5

一人一人が思慮深く理性的で、己のやるべきことを遂行していく。
看守側でさえもそうだ。ここまでして豪華キャストが意味を持つ。
”豪華なだけ”の映画はこれができない。

男たちのじゃれあい方は陽性だが時折
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フリスコ・キッド(1979年製作の映画)

3.0

さもハリソン・フォード主演かのようなジャケットだが、主役はジーン・ワイルダー。
伝道師と強盗のバディ&ロードムービー。

アルドリッチが演出するジーン・ワイルダーというのも興味深くはあったが、喜西部劇
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シノーラ(1972年製作の映画)

3.0

オープンセットは見ごたえあるしラストの汽車特攻もそれなりにインパクトあるし、世評ほど悪いとは思わないが、確かに色々と中途半端ではある。
「白人に雇われるも、やがてマイノリティ側に肩入れする主人公」とい
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遥かなる国の歌(1962年製作の映画)

3.0

井上梅次の『嵐を呼ぶ』二部作を継いだような歌謡アクション。
北原三枝がやってたような女プロデューサーを笹森礼子が演じてて実に可愛い。

60年代前半の映画を見ると、山内賢ってこの時期でまだこんな子供な
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今日に生きる(1959年製作の映画)

3.0

西部劇っぽさは濃厚にあるが、無国籍アクションというにはあまりにも地に足ついてる。
石原裕次郎・二谷英明・南田洋子を肴に『シェーン』をやりたいのは見え見えだが、北原三枝の登場で妙な四角関係。
方向性が不
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ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

4.5

大学時代、深夜放送で見た。
たしか1すら見たことなかったと思う。
「ああ、ランボーってあの脳筋映画か〜」なんて舐め腐った態度で身始めたが、あまりの暴力描写とノンストップアクションに痺れた。
いや、脳筋
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ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

2.5

スカスカ超大作。
ついにランボーが弓でヘリを射止めた時、ヘリと一緒に何かが堕ちたのを感じた。

ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)

3.5

路線が変わったというか、みんながイメージするランボーになったというか。
ジェームズ・キャメロンのおかげか知らんが、盛り上げどころを心得てエンタメをやってるので質は高い。

ランボー(1982年製作の映画)

4.2

70年代の香りを残した”怖い田舎”映画。
ランボーはロッキー同様ぶっきらぼうな男だが、それが全て悪い方に作用する。
『わらの犬』のダスティン・ホフマンなんかと比べるとどう見ても強そうな外見なのに、すぐ
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プレデター(1987年製作の映画)

3.5

超メジャー作品ながらカルト映画的なストイックさを持つ不思議な映画。
時代不詳の魅力を放つ。
始めてみたときは「デストロイアじゃん」などと思ったが…

修道女ルシア 辱す(1977年製作の映画)

3.4

不良娘が尼僧になるも、あまりに不道徳ぶりに他の尼たちも影響を受けていく。
中盤、逃亡犯たちが加わってからは『黒水仙』よろしくナンスプロイテーションおなじみの流れに。
そこからのバイオレンスがなかなか意
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修道女ルナの告白(1976年製作の映画)

2.8

ロマンポルノのサブジャンル、ナンスプロイテーション。
主演の演技がドイヒーなぶん、他の女優が奮闘するも空回り。

飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲(2013年製作の映画)

3.0

初代の正統続編という手堅い作りに、『テキサス・チェーンソー』を経たグロ描写をきっちり見せる。
特に意外性もないが、アレクサンドラ・ダダリオのダイナマイトボディが眼福。

シリーズ恒例の男前枠には何故か
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悪魔のいけにえ/レジェンド・オブ・レザーフェイス(1995年製作の映画)

3.4

こんなんあったのか。旧シリーズは3で終わりだと思ってた。
よくあるスラッシャーかと思いきや、結構な変化球。
評価は低いらしいが、意表を突かれたせいか良い意味であっという間だった。
殺人一家と真っ向から
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剣鬼(1965年製作の映画)

4.0

無双・豪放タイプの多い時代劇スターにおいて、寄って集って八つ裂きにされるのが似合う稀有な存在が市川雷蔵だ。
綺麗な花畑の中で行われる凄惨な殺し合いは、三隅作品の中でもトップクラスの画だろう。

本作の
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眠狂四郎無頼控 魔性の肌(1967年製作の映画)

3.3

バテレン・エログロ時代劇。これぞ池広一夫というよなケレン。
本道の三隅版があってこそというのは前提として、『眠狂四郎』にはこちらのほうが合ってる。

成田三樹夫は狂四郎と対になる混血のカリスマを熱演。
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