さすらいの用心棒さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.5

ヴォルデモート復活に対抗すべく自警団を組織したハリーと、復活を認めない魔法省との闘いを描いたシリーズ第5弾


本作から最終作『死の秘宝』まで監督を務め、さらに『ファンタスティック・ビースト』まで手掛
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ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間(2018年製作の映画)

3.0

スタジオジブリから独立した米林宏昌監督を中心に設立されたスタジオポノックによるオムニバス短編集。


後継者を育ててこなかったといわれるジブリ。高坂希太郎や、細田守など才能のある出身者は多いものの「ス
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記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.6

イラクに大量破壊兵器があるとして戦争を始めようとするブッシュ政権。多くのメディアがそれを肯定するなか、兵器の存在を疑問視した唯一の新聞社が存在した─────


『ペンタゴン・ペーパーズ』でベトナム戦
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BUDDHA2 手塚治虫のブッダ 終わりなき旅(2014年製作の映画)

2.2

シッダールタことブッダの生涯を描いた手塚治虫のマンガ『ブッダ』を映画化。
一作目があまりにひどい出来だったのでまさか第二弾がつくられるとは思わなかったけど、この作品を見て恐らく第三作はつくられないだろ
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

4.0

財閥との癒着と、不正な統計で計画されている戦艦「大和」の建造を阻止するべく、数学で立ち向かった男がいた─────


『永遠の0』で零戦と特攻を描き、「美化している」「神話の捏造」「右傾エンタメ」とい
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告白小説、その結末(2017年製作の映画)

3.4

ベストセラー女流作家の前に、ファンと称する聡明で美しい女性エルが現れる。二人はすぐに親しくなるが、やがてエルは不可解な言動で翻弄するようになる────ロマン・ポランスキー監督が仕掛けるサスペンス映画。>>続きを読む

永遠に美しく…(1992年製作の映画)

3.6

不老不死の秘薬を飲んだ二人の女の騒動をブラックコメディに描いたロバート・ゼメキス監督作品。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを終えてすぐに製作された映画。相変わらず訳わからんくらいカメラワ
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ワンダフルライフ(1999年製作の映画)

3.7

死者を「一番大切な思い出」の映像とともに送り出す不思議な施設を舞台に、大切な思い出とは何かを問うファンタジー。『万引き家族』の是枝裕和監督作品。


とても演技とは思えないような自然体で、カメラに向か
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紅葉狩(1899年製作の映画)

3.5

1899年に日本人によって撮影された最古のフィルム。

歌舞伎舞踊『紅葉狩』を撮影したもの。女形の市川團十郎が活動写真嫌いであったことから公開は死後になったらしいが、撮影中に團十郎が扇を落とすハプニン
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大菩薩峠 完結篇(1959年製作の映画)

3.7

仏教思想に基づいて描かれた全三部作の完結編。

罪の意識に苛まれ、ますます無差別殺人を繰り返す剣士・机竜之介。根無し草のように放浪するうち様々な人々が彼を取り巻き、一大群像劇ならぬ「大乗映画」が展開さ
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大菩薩峠 第二部(1958年製作の映画)

3.7

虚無に憑りつかれた剣士を主人公に人間の業を描いた全三部作の第二作。

全41巻で未完のまま終わった小説『大菩薩峠』5度目の映画化。
老人でも若い娘でも、理由もなく斬り捨てる主人公・机竜之介。本作では彼
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アタラント号(1934年製作の映画)

3.8

新婚夫婦の船上でのハネムーンと狂騒をコミカルに描いた伝説的映画。

映画界や周囲の友人からの評価が驚くほど高かくて身構えたけど、「名作」という荘厳な響きになじまないくらいキュートで不思議な作品だった。
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儀式(1971年製作の映画)

3.6

冠婚葬祭を通して戦後民主主義の在り様を描いた大島渚監督作品。

戦争が終わり、政治家は戦犯として裁かれ、財閥は解体されるなか、民間人であることが理由で何のお咎めもなくのうのうと今もなお政界や財界に幅を
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南の風と波(1961年製作の映画)

3.5

実際の機帆船遭難事故をもとに、遺族たちの失意と再生を描いたヒューマンドラマ。

『七人の侍』『生きる』などを手掛けた脚本家・橋本忍の監督作品。監督作は本作と『私は貝になりたい』『幻の湖』の三本のみであ
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影の車(1970年製作の映画)

3.6

不倫相手の子どもに殺されるのではないか─────男の恐怖を描いた心理サスペンス。

松本清張の原作を橋本忍が脚色し、野村芳太郎監督が映画化。『張込み』『ゼロの焦点』『砂の器』の伝説のトリオによる一作。
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主戦場(2018年製作の映画)

4.0

日韓の慰安婦問題をめぐる論争を可視化したドキュメンタリー映画。


この映画を見たのは、ちょうど慰安婦像が展示された「表現の不自由展」が開催中止に追い込まれた時期にあたる。

家に帰って、見たことを母
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ふりむけば愛(1978年製作の映画)

2.1

サンフランシスコを訪れた女性(山口百恵)が出会ったのは、プレイボーイの日本人(三浦友和)だった──────

大林宣彦監督だし、大好きな山口百恵が主演ということで期待大だったけど、こいつぁひでえや。
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.6

大人になり、家族よりも仕事を優先するようになったクリストファー・ロビンの前に、かつての親友・プーが現れる───


「プーさん」とは幼稚園以来のお付き合い。とも働きの両親が子守のつもりで映画シリーズや
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おとうと(2009年製作の映画)

3.5

問題ばかり起こすだらしない弟(笑福亭鶴瓶)と、つい世話を焼いてしまう姉(吉永小百合)の騒動を描く山田洋次監督作品。

市川崑監督『おとうと』へオーマジュが捧げられた映画。しんみりするところを切りまくっ
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天気の子(2019年製作の映画)

4.6

家出した少年が出会ったのは、祈るだけで天気を晴れにする力をもった少女だった────


とてもいい映画だった。

自分はひねくれた人間なので、前作『君の名は。』のあまりの世評の高さにすこし辟易していた
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消えた中隊 ソ満国境2号作戦(1955年製作の映画)

3.3

黒澤明脚色。
対ソ戦誘発のための関東軍特殊演習に巻き込まれた生真面目な将校の苦悩と葛藤を描いた戦争映画。

舞台は1941年7月の中国。日本軍に追われた中国人がようやく落ち着いた集落と、そんな彼らと仲
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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年製作の映画)

1.3

魔王復活を食い止めるために闘う親子三代を描いた伝説のゲームを映画化。


ドラクエをプレイしたことないから思い入れなんてないはずだけど、これはクソ映画です笑 あまりの出来に怒りがこみ上げる。ファンなら
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メゾン・ド・ヒミコ(2005年製作の映画)

3.6

父の恋人である春彦(オダギリジョー)から、父の余命が少ないことを告げられ、ゲイのための老人ホームの手伝いも頼まれる沙織(柴咲コウ)。自分を捨てた父との関係を取り戻す時間が流れる。

『ジョゼと虎と魚た
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

3.7

生まれ変わりを繰り返す一匹の犬とひとりの飼い主との友情を描くハートフルストーリー。

いやあ、ズルイわ。犬飼さんを泣かしにかかってるもん。主人公の犬と飼い主との楽しい少年時代を見ているだけでもウルッと
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累 かさね(2018年製作の映画)

3.4

顔に傷がありながらも驚異的な演技力をもつ累(芳根京子)と、顔は美しいが演技力のない女優(土屋太鳳)が、顔を入れ替える口紅を使って演劇界のトップを目指すが─────

この設定から考え出せる限りの展開が
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響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

3.1

15歳の響(平手友梨奈)が書いた処女作は、文学界に革命を起こそうとしていた。だが、天才はやはり普通の人間ではなかった─────


自分の生き方にあまりにも真っすぐ生きる少女。己を貫くために彼女は暴力
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デスノート Light up the NEW world(2016年製作の映画)

2.1

『デスノート』事件から10年。6冊のデスノートが地上に落とされ、再び大量殺戮がはじまる────シリーズの正統な続編

綺麗にまとまった『デスノート』を無理やり続けようとして『L』というひどいスピンオフ
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L change the WorLd(2008年製作の映画)

1.6

『デスノート』事件直後の名探偵Lの最後の事件を描いたスピンオフ作品。

『デスノート』のような知略戦もなければ、緊張感もない。松山ケンイチのファン映画でしかないので、それ以外のことはすべて疎かにされて
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黒いオルフェ(1959年製作の映画)

3.0

ギリシア神話における男女の悲劇をリオを舞台に描いたパルムドール受賞作。

タイトルは知らなかったけど聞き覚えのあるボサノヴァやサンバの曲に出会えたのは嬉しかったし、カニーバルの派手な衣装やダンスも目に
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家庭(1970年製作の映画)

4.1

『大人は判ってくれない』から11年、かつての少年も結婚し、子どもも生まれようとしていた。しかし、家庭を維持するのは大変なことで─────トリュフォーが描くホームコメディ。

子どもの心情の機微を繊細に
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影の軍隊(1969年製作の映画)

3.7

ナチ占領下にあるフランスでのレジスタンス活動を描いた映画。

『サムライ』で有名なジャン・ピエール・メルヴィル監督作品。自身のレジスタンスとしての経験が色濃く投影されているらしい。
密告した仲間に対す
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード(2003年製作の映画)

3.8

野原一家が全国指名手配された!?
感動の『アッパレ! 戦国合戦』の次回作。
逃走劇としていろいろなアイデアがつみこまれているうえ、『地獄の黙示録』『お熱いのがお好き』などの名作映画へのオマージュにあふ
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探偵はBARにいる3(2017年製作の映画)

3.8

探偵(大泉洋)の相棒(松田龍平)から持ち出された女子大生探しの案件。一見ラクな仕事に見えたが、それは犯罪組織との闘いへの幕開けだった──────

東直己の〈ススキノ探偵〉シリーズ第三弾。
結構好きな
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.5

余命宣告された親友のために、高校時代の仲間たちを集める青春ノスタルジー映画

オリジナルの韓国映画は緩急つけた演出と、容赦のない現実描写でそれなりに密度のある作品だったけど、リメイクするにあたって作品
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