さき姐さんの映画レビュー・感想・評価

さき姐

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人類遺産(2016年製作の映画)

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たしかにそこには人の営みがあった筈なのに。

ある場所から人が消える。
理由は政治的なことだったり、経済的なことだったり、災害だったり、いろいろだろう。
ただ、大抵はあまりポジティブな理由ではない。
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メランコリア(2011年製作の映画)

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世界が終る恐怖と世界が終る幸せ


輪っかからはみ出た青い星
その光景はとんでもない恐怖

なのに

鬱の精神状態を知らない人間でも、恐怖<絶望<諦め≪爽快感を感じてしまうあのラストには、クラシックの
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ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

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男という魚
さかな、、、

聞き手が勝手に己の美学の型にはめ込んでしまったら、色情女のトンデモ冒険譚も理路整然とした釣りの論理で語り直され、しまいにはバッハの旋律にのせて数学的な恍惚が重なる。
なんで
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花様年華(2000年製作の映画)

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あの日々は確実に、それぞれにとっての
花様年華だったのでしょう。
二人にとっての、ではなく、それぞれにとっての。

The Crusade(英題)(2021年製作の映画)

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環境保護活動家少年が、地球をすくうんだ!と仲間たちとデカめの環境保護プロジェクト活動をするのに両親ががんばってついていく、みたいな話だった気がします。
地球をすくうんだ!の台詞が連発されて耳にこびりつ
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インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

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不思議の国のロシアってかんじ。
終始38度から39度を行き来する発熱状態で、そんなものに平熱の人間が理解できる意味なんてある訳がないので、こんなもんでしょう!

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

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このきっしょいの、すごい好き。

出てくる男の顔がみんな同じ、とかのきしょすぎる現実離れ演出を入れてくるホラー映画だけど、このホラーの恐怖って、おばけ怖い!とかの恐怖と違って、実は現実でちょっと知って
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ストーリー・オブ・マイ・ワイフ(2021年製作の映画)

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この監督の『心と体と』が恋愛映画ベストテンに入るレベルで琴線に触れた大好きな映画なんですが、だいぶとベクトルが違いました。
妻がいい女で心配過ぎて狂っちまうぜ、って話。
適切な言葉ではないけど、チャラ
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サウルの息子(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ほんとうにサウルの息子なのかは怪しい、さらにほんとうにサウルに息子がいたのかすら危うい、という容赦のなさが、言葉はあまり適切ではないかもしれないけど、秀逸。

サウルの息子は
サウルの子どもであり、
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サーミの血(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

トナカイを殺すということは、"エレ・マリャ"を殺すということ。
妹を弔うということは、"エレ・マリャ"を弔うということ。


差別うんぬん、という話というよりは、「血」というものを乗り越える難しさ、そ
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別れる決心(2022年製作の映画)

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自然って、やけに色っぽい表情してるものがありますよね。あの山、崖、雪、海、色気がある。霧なんてまさしく。ぞくぞくした。
これ、監督に言ったらわかってくれると思います。あえてエロい山選んだんだぜって、言
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

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善・悪の二元論からはみ出るやさしさ
きっと多くの人が救われるんだろう言葉にあふれていました。

流浪の月(2022年製作の映画)

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皮膚で繋がろうとしている人に、自分のことを言われると、わたしの何を知ってるの? と言う。
心で繋がっている人に、自分のことを言われると、うふふと笑う。

皮膚や社会の型だけで繋がることと、心で繋がるこ
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

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理解できないと思っていた他人の言動が理解できてしまった時の恐怖とやるせなさ。

どうすればよかったのか。

法律で規制すれば防げた、それはそう。
でも勿論それで済む話なわけがない。

彼自身の問題は解
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アネット(2021年製作の映画)

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読売テレビの夕方の情報番組は最後「めばえ」というコーナーで締められます。それはその日生まれた赤ちゃんとパパ・ママを撮影し、こっちまで生まれてきてくれてありがとう、てなる1分くらいのコーナーで、7時前く>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

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頭にチタン、なんの話や、と思いつついざ蓋開けてみたら、よくある女性性との闘いみたいなテーマだったのかな、と思うけど、
チタンを埋め込まれ云々といいうハコに入れておとぎ話化したからこそ逆に女性性を表現す
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キッチン・ストーリー(2003年製作の映画)

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シンプルかわいい。
おじさんが他人から友だちになっていく過程。
やっぱひとりよりふたりだよ。

バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

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スーパーヒーローがヒャッハーしてて最高☆
あほ。超元気出る。こいつらには一生不謹慎ギャグをやり続けてほしい。
(地味ですが、修道士の最低荷物がお気に入りギャグです)

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

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上書き保存してしまったあと、いくら「戻る」をしても前の状態にならない時、あぁ、上書いてしまった…、と悔やむことがしばしばあります。

コンピュータの上書き保存は、塗り替えるイメージ。一方で、人間の記憶
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

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15歳…、、いやああああ、、、
とか言うのは野暮なんだろうけど、ねえ。

3日前に親戚の16歳男子と喋ったんですが、思った以上に子どもで、なんか悲しくなったんです。
なんかこの、年の差の悲しさとかが無
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マグノリア(1999年製作の映画)

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PTA先生の映画はどれもラストに残る余韻がたまらなくて好き。
はじめ見たときは、はえええ、アメリカにそういう諺でもあるのかな🐸、すげー風呂敷のたたみ方!で終わったけど、3日くらい経つとやっぱりじわじわ
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

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言っちゃえばこれリドスコが撮ってるから面白いだけ、というか。(←シーンとシーンの繋ぎとかテンポ良く冴えてて楽しい◎)お家騒動なんてまあどっこもおんなじような話なわけで、似たような話を全員が3回は聞いた>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

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偶然と想像の輪っかが、人と人を繋いでる。偶然と想像の車輪が、人の人生を動かす。偶然と想像がひとびとを廻す、そんな小話三つ。
大袈裟な抑揚を抜いて発話される台詞のひとつひとつが、淡々と、でも確実に届けら
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

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一発じゃ覚えきれない独自言語の台詞、逆に尖りまくった選曲、おしゃれ猥褻美術、バキバキカラーコーディネート。
それを只々わかんねえな、と楽しむ作品かと思いきや、、

キューブリックナメたらあかんわ。
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嘘を愛する女(2018年製作の映画)

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たしかにお前の言う通り、高橋一生のそっくりさんって、周りに一人はいるよね

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

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Qu'est-ce que c'est dégueulasse ?

なんやろこのラストシーン、好き。

ミルピエ パリ・オペラ座に挑んだ男(2015年製作の映画)

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君らはこの職業を選んだ。
コンテンポラリーもクラシックも
全ての瞬間は君たちのものだ。
エゴイストになれ。
この努力は自分の喜びのためだ。




かっけ……、、、


p.s.
不可能チュチュの迷惑
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その日、カレーライスができるまで(2021年製作の映画)

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なんとなく、国語の試験とかで読むかんじの物語。この時の主人公の心情を説明せよ、みたいな問題が作りやすいかんじの演出。(けなしてるわけじゃないですが褒めてもないです)

レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

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印象的に流れる弦の劇伴はまさに夢への鎮魂歌。
終盤凄まじい畳み掛けからのラストシーンには体力めちゃくちゃ持っていかれました。

バッファロー’66(1998年製作の映画)

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なんやこの♡な話は。可愛いやないけ。
いろいろ問題はあるけど、そういうのぜんぶ♡型に丸め込まれて♡型に終わってった。

ルック・オブ・サイレンス(2014年製作の映画)

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昔、報道番組の特集か何かで、原爆を落とした飛行機に乗っていた人に取材していたものを見ました。その人は、俺が戦争を終わらせた功労者なんだ、と得意げに語っていました。彼の話を聞いたあと、記者は彼に原爆がも>>続きを読む

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

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激動の人生を描いているけど、けっこうあるあるな気がする。

親友の彼氏は人生を動かす。
友情に小さいひびが入る、ように見える。
でも最終的には、女同士の友情に他人はどうやったって入り込めない。他人は只
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