Jessica

うさぎドロップのJessicaのレビュー・感想・評価

うさぎドロップ(2011年製作のアニメ)
5.0
切り取り方によっていろんな要素で語れるアニメだと思った。
最初に79歳?のおじいちゃんに隠し子がいたってのが衝撃すぎて、その後出てきたお母さんが若すぎたのもびっくりで、ほんとにその二人の間でできたのかーってのが要素1つ目。よっぽどおじいちゃん魅力的な人だったのかな。というか男性ってまじでいくつになっても子供作れるのすごいよなっていう。
2つ目は、バリバリ働くだけが全部じゃないよなってことに気づけた。大吉は営業としてエースだったのかはわからないけど後輩に慕われるくらいには活躍してて。でも子供とか家族のために定時で帰ったり休みとかも取りやすい流れ作業(現場)に異動になるわけだけど、世の中から見たら単純作業かもしれないけど、その人たちがそこで働くには理由があるわけで、営業とかそういう人たちとは違う価値観とか大切なものを持っているからこその働き方だと思った。モデルをやってたけどマネージャーになったお父さんもそう(マネージャーも大変だと思うけど)。
大吉のお姉さんと同じく、まだ自分の時間大事にしたいとか旅行も遊びもキャリアもって欲しいものが多すぎて子供ができたら自由がなくなるって思ってしまうけど、このアニメを見てたら、今度は自分のフォーカスが+子供になるだけで、そこには子供としか味わえない日々の喜びがあるんだよなと思った。みんなないものねだりで、子供がいる人は独身羨ましいと思うこともあるだろうし、独身はこういうアニメ見て子供っていいなって思う。どっちにいても大変なことはあるから、子供を作る、できるってのもタイミングなのかなとも思う。
でもいつできてもいいように今のうちに自分の自由を楽しみたいとはやっぱり思う。
春子とかコウキくんママのお話で結構シングルマザーの話になってたけど、やっぱまだまだ今の日本ではシングルマザーとして子供育てるのって大変だろうなと思う。春子は結局家族の元に戻ったけど、どうか自分なりの幸せ見つけて幸せであって欲しいと思う。我慢ばかりの生活ってきついし。
要素3つ目は元子のこと。漫画家で若くして子供できたけど放置することになって。元子の描かれ方は"女の子じゃなくて漫画家だもん"とか、子供を忘れるためにも仕事で忙しくしなきゃとか、できてしまった子供に準備ができていない、そこに未練もある。でもだからこそ今できるのはキャリアを積むこと、みたいな感じです葛藤が見えた。キャリアと子育ては両立できないって捉え方もできるけど、そんな簡単な描き方じゃない気もする。
いつか安心して元子とりんちゃんが再会できる日が来るかな。
家族の形っていろんな形があっていいんだよってことを改めて教えてくれる作品だったし、りんちゃんたち子供にすごく癒された。
Jessica

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