Same

刀語のSameのレビュー・感想・評価

刀語(2013年製作のアニメ)
4.0
毎月1話1時間で12話、1年間かけて綴られた、テレビシリーズとしてはかなり変則的なスタイルでしたが、大河的なスケールの大きな物語にふさわしい放映方法でしたね。月一って忘れちゃうので見逃したりするんですけど笑

キャラクターデザインと、西尾維新ならではの韻を踏んだくどい台詞回しに相当クセがあるので、受け付けない人もいそうですが笑、西尾維新イズムが嫌いじゃなきゃ必見です。

戦国時代、伝説の刀鍛冶「四季崎記紀」が作った刀の中で完成形とされる12本の完成形変体刀を集めるべく、尾張幕府から命を受けた奇策士とがめが、虚刀流七代目・鑢七花と共に日本中を旅するお話。
同じく変体刀をねらう真庭忍軍とも戦いつつ、それぞれの刀の持ち主とも対決していく。

まあーとにかく、真庭忍軍の咬ませ犬感が凄い!そんなに死亡フラグ立てなさんなよ!ってツッコミたくなりますよ笑
でも、真庭忍軍愛らしいんだよなあ。ショッカーの怪人みたいなコスプレしてて見た目も可愛いし笑
真庭蝶々、真庭鴛鴦、真庭人鳥が推しです笑

ストーリーは毎話一本の刀を集めていくスタイルなので比較的淡々としている割に、絵柄に似合わず毎回命のやり取りが行われて残酷でシリアスな展開なんですよ。
軽いノリで見てたので、正直ショッキングでした。

俯瞰してみたら大したお話でもないんでしょうけど、西尾維新の真骨頂はキャラクター造形でしょうね。
キャラクターにベラベラ喋らせて、そのキャラクターとその周辺をどんどん鑑賞者に与えて、気がついたらキャラクターを好きにさせるという。
どのキャラクターも生き生きしていて魅力的。とがめもかわいいし、七花の飄々とした棒みたいな喋り方もかっこよく見えてくる。

基本的には時代劇的世界なんですが、アニメらしいエッセンスに溢れていて、遊び心のある設定が魅力的で、キャラクターデザインもばっちりハマったかんじですね。

個人的にはかなりの快作だと思いました。
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