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喰霊-零-のslowのレビュー・感想・評価

喰霊-零-(2008年製作のアニメ)
1.7
【許されてしまった原作レイプ】

鬱ありのガールズオカルトアクションモノで、本作は原作漫画『喰霊』の前日譚にあたる。
アニメ化は確かに大成功したが、原作への導線としては大失敗だった…。

他人の原作をベースにしておきながらオリジナル要素にこだわった監督により原作の作風とは全く異なる作風に変えられたアニメのほうが有名になってしまったせいで、原作を買ったアニメ勢が原作をけなす流れができてしまい、原作のほうが風評被害を受けてしまっている。

アニメのほうは完全どシリアス。
原作のラブコメ少年漫画路線や軽めなボーイミーツガール要素はゼロ。
もはや『喰霊』じゃない。
タイトルは「喰霊の要素がゼロ」って意味だろ笑

ただ悔しいのは、アニメの出来栄えが良かったこと。
別モノになったアニメのほうが原作より評価されてるの作者ほんと可哀想だと思う。

この気持ちをたとえるなら、もともと王道カレー作ってる店なのに、よその人がオムライス風にアレンジした料理のほうが有名になりすぎて、オムライス風の味を先に知った客がオリジナルのカレーを食べたら「普通」って言われてる感じ。

監督は最初から『喰霊』のタイトルを使わずに一から全部オリジナルで作って欲しかった。
他人のふんどしを使う必要は無かった。
それだと『喰霊』は今より売れなかったかもしれんが。

原作のエンタメ路線が好みだったから本作の印象は個人的にかなり最悪だったが、本作の第一話の衝撃展開はいまだに忘れられない。
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